西岡隆

西岡 隆

西岡 隆（にしおか たかし）は、1972年生まれの日本の政治家。大分県臼杵市の現市長（1期目）を務める。愛媛県出身。

経歴

愛媛県四国中央市に生まれた西岡氏は、愛媛県立川之江高等学校を卒業後、大阪大学理学部で学びを深めた。大学卒業後、厚生労働省に入省し、長年にわたり日本の社会保障制度の根幹に関わる業務に従事。特に調査課長などの要職を務め、政策立案や制度設計において中心的な役割を担った。

また、独立行政法人経済産業研究所（RIETI）ではコンサルティングフェローとして研究員を兼務するなど、多角的な視点から経済・社会問題に取り組んだ経験も持つ。

厚生労働省在籍中には、地方行政との連携の重要性を実感し、大分県臼杵市へ二度にわたり出向。地域の実情に触れ、行政運営の現場を肌で感じた。直近のキャリアとしては、こども家庭庁長官官房参事官として、子どもや家庭に関する政策に携わっていた。

臼杵市長選挙での挑戦と当選

2024年、長年市政を率いてきた中野五郎市長が今期限りでの引退を表明したことを受け、西岡氏はその確かな行政経験を活かし、後継者として臼杵市政を担うべく市長選挙への立候補を決意した。

同年12月22日に投開票が実施された臼杵市長選挙は、西岡氏と同じく新人候補である元市職員の日廻文明氏との一騎打ちとなった。選挙戦の結果、西岡氏は9,750票を獲得（得票率55.87%）し、対立候補の日廻氏が得た7,700票（得票率44.12%）に対して約2,000票の差をつけ、激戦を制して初当選を果たした。この選挙における当日有権者数は30,301人、最終投票率は57.82%であった。

政策と今後の展望

選挙期間中、西岡氏は市民生活の安定と向上を目指し、複数の重点政策を掲げた。基本的な現市政の方針を引き継ぎながらも、特に子育て世代が安心して暮らせる環境づくりや、市民が将来への不安を感じることなく生活できる基盤整備を強調した。さらに、臼杵市が持つ豊かな地域資源や文化を国内外に広く発信し、交流人口の増加や地域経済の活性化を図る重要性を訴えた。また、市民に寄り添い、迅速かつ丁寧な行政サービスを提供できるよう、市役所組織そのものをより活気ある、機能的なものに変えていくことも公約に盛り込んだ。

当選後、西岡氏は今後の市政運営に対する抱負を述べた。最も深刻な課題として、地方都市が直面する人口減少と少子高齢化を挙げ、これらに正面から向き合い、長期的な視点での対策を講じる必要性を強調した。具体的には、単に現状を維持するだけでなく、10年後、さらにその先の未来を見据えた持続可能なまちづくりを進め、市民一人ひとりが安心して、希望を持って暮らせる臼杵市の未来を創造していく決意を示した。

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