西嶋和夫

西嶋 和夫について

西嶋和夫（にしじまかずお、1919年11月29日 - 2014年1月28日）は、日本の代表的な仏教学者として広く知られています。神奈川県横浜市で生まれた彼は、東京府立第五中学校を経て、旧制静岡高校に進学し、さらには東京帝国大学法学部法律学科を卒業しました。その後、大蔵省に入省し、日本証券金融などの金融機関で働きながら、同時に仏教研究に尽力しました。

彼の重要な著作は、道元が著した「正法眼蔵」の全巻を現代日本語に訳した「現代語訳正法眼蔵全12巻」と、それに対する詳細な解説をまとめた「正法眼蔵提唱録全34冊」です。この現代語訳および提唱は、日本国内において初の試みであり、多くの仏教徒にとっての貴重な参考資料となっています。さらに、2007年頃まで日本証券金融の常任監査役を務め、その後は株式会社井田両国堂に顧問として関わりました。

西嶋は、ナーガールジュナ（龍樹尊者）の著作「中論」の日本語訳に取り組み、その講義や改訂作業、英語訳にも着手しました。1973年には永平寺東京別院で丹羽廉芳老師のもと、出家し法名「愚道和夫」となりました。1977年に師から嗣法を受け、日本国内外で仏教の講義を行うようになります。東京大学仏教青年会や東方学院などで活動し、アメリカ、ヨーロッパ、南米においても多くの弟子が育成されています。

2010年12月に体調を崩し、2011年からは入院を余儀なくされました。2014年1月28日、彼は94歳でこの世を去りました。

主な著書

西嶋和夫は数々の著作を著しており、その中には以下のような重要な作品があります。

• - 『仏教 第三の世界観』 (1969年)
• - 『坐禅のやり方』 (1972年、1979年再刊)
• - 『サラリーマンのための坐禅入門』 (1979年)
• - 『正法眼蔵提唱録』全12巻 (1979-1985年)
• - 『人も企業もバランスが命 正法経営のすすめ』 (2002年)
• - 『幸福な生き方』 (2010年)

また、彼は道元の「現代語訳正法眼蔵」全12巻やナーガールジュナの「中論」の訳も手掛けています。これらの著作は彼の仏教に対する深い理解を反映しており、現代における仏教の普及に貢献しました。

言葉と影響

西嶋和夫は、教えを受けた弟子たちに影響を与え、彼らは日本だけでなく国際的にも仏教を広める役割を果たしました。彼の思想や教えは、さまざまな場面で引用され、多くの人々に支持されています。特に、現代生活における仏教的な思考の重要性を訴え続けました。

まとめ

仏教の研究者としてだけでなく、実践者としても著名である西嶋和夫の業績は、今日の仏教界においてその余韻を残しています。彼の著作や講義は、今後も多くの人々に仏教の真髄を伝え続けることでしょう。

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