西栗子トンネル

西栗子トンネルの概要

西栗子トンネル（にしくりこトンネル）は、山形県米沢市に位置する国道13号のトンネルで、全長2675メートルを誇ります。1966年に開通し、当時は国内で3番目に長い道路トンネルとして知られています。このトンネルは、栗子峠を越える区間にあり、7本あるトンネルの中でも最も長く、最も高い標高地点を通過しています。特に注目すべきは、福島県と山形県を結ぶ重要な交通路の一部を成している点です。

位置と特徴

西栗子トンネルの福島県側の出入口からは約2キロメートルの地点に、松川支流の鎌沢に架かる板谷大橋があります。この橋が県境となっており、トンネル自体は県境を越えない設計になっています。そのため、地域圏の交通の円滑化に大いに寄与しており、観光地へのアクセスもスムーズです。

トンネル内の換気設備には、東栗子トンネルと同様に送風設備が設けられています。そのため、トンネル内の空気を常に適切に保つことができ、通行するドライバーや旅客の安全に寄与しています。

近年の改修

2012年12月2日に発生した中央自動車道の笹子トンネルでの崩落事故を受け、西栗子トンネルでも緊急点検が実施されました。この点検の結果、トンネル内の天井板を設置することが決定し、安全対策が強化されました。また、2013年10月15日から12月20日まで、天井板撤去工事を行い、その際は24時間片側通行規制が設けられました。

この工事は順調に進んだ結果、12月6日には片側交互通行が解除されました。その後、12月7日から13日までの間は、午前9時から午後4時までの時間帯での片側交互通行が行なわれましたが、最終的には工事が完了し、通常通りの通行が再開されました。

周辺の観光地

西栗子トンネルの周辺には、栗子国際スキー場や米沢スキー場などのレクリエーション施設が存在し、冬季には多くのスキー客が訪れます。また、板谷駅も近くに位置し、公共交通機関の利用者にとっても利便性があります。さらに、栗子トンネルが近くを通る東北中央自動車道も、地域の交通網を支える重要な役割を果たしています。

交通路の重要性

隣の東栗子トンネルとともに、西栗子トンネルは県間交通の重要な基盤となっています。特に、これらのトンネルを通じて福島方面や秋田方面へのアクセスが便利となっており、貨物輸送や観光が促進されています。

このように、西栗子トンネルは単なる道路上の通路にとどまらず、地域経済や観光の発展に寄与する重要なインフラ施設といえます。

もう一度検索