西梅田・十三連絡線

西梅田・十三連絡線（仮称）

概要

西梅田・十三連絡線とは、大阪府大阪市北区のOsaka Metro西梅田駅と淀川区の阪急電鉄十三駅を結ぶ予定の鉄道路線です。この路線の長さは約2.9kmで、未成線としての状態にあります。また、類似の構想として「なにわ筋連絡線」という路線も存在し、西梅田と北梅田（仮称）から十三駅へ至る3.0kmの区間が計画されています。両者の計画は比較検討されているところです。

計画の経緯

新しい鉄道路線の構想は1989年に遡ります。運輸政策審議会の答申で「2005年までに整備に着手することが望ましい」とされた「なにわ筋連絡線」の計画が最初に提示されましたが、その後の進展は停滞しました。2004年には、大阪市が「四つ橋線を阪急十三駅まで延伸し、相互直通運転を行う」という新たな構想を報じられ、続く10月の近畿地方交通審議会の答申において、西梅田 - 北梅田（仮称） - 十三の2.9kmが新たな路線として盛り込まれました。これが「西梅田・十三連絡線」の最初の具体化を示しています。

2006年には、阪急ホールディングスの社長が、阪神電気鉄道と統合に関連してこの路線の可能性について言及しました。この際、阪急電鉄と大阪市・国土交通省が協力して原案をまとめ、梅田貨物駅跡地での駅建設が提案されました。さらに、2007年には国土交通省を中心とするワーキンググループが設立され、路線案が二つに絞られました。一つは十三駅以北への接続、もう一つは十三駅での乗り換え案です。

建設費の概算では、前者が約2000億円、後者が約950億円と大きな差があり、以降、十三駅での乗り換えと新大阪連絡線との接続がより深く検討されることになりました。

現在の状況

2008年に国土交通省から発表された調査結果では、いずれのケースでも事業性の良好さが示されましたが、現実的な問題として、現行の西梅田駅と阪神電鉄梅田駅の深さがほぼ同じであるため、路線の直接進行が困難であることが課題として残りました。このため、移転や深度変更が必要とされています。

2012年には、なにわ筋線に代わって新大阪から関西空港へアクセスするルートの一部として、西梅田・十三連絡線が再度検討されました。2017年5月には、なにわ筋線の整備効果を高めるため、国と連携してこの路線の調査・検討を進めることが発表されました。この際、なにわ筋連絡線と西梅田・十三連絡線の双方が引き続き議論されていることが分かりました。

しかし、2019年にはなにわ筋連絡線の整備計画が進む中、西梅田・十三連絡線の実現可能性は不透明になりました。この状況は、2022年の阪急阪神ホールディングスの新社長のインタビューにおいても言及され、2031年のなにわ筋線開業を目指す意向が示されました。

駅と接続する路線

西梅田駅は、Osaka Metroの四つ橋線や東海道本線、大阪環状線、JR東西線などと接続しています。北梅田駅（仮称）は梅田貨物線やなにわ筋線との接続が予定されています。また、十三駅は阪急の各路線との接続が考えられています。

このように、西梅田・十三連絡線は大阪における重要な交通計画として、今後の展開が注目されます。

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