西澤代志也

西澤代志也：サッカー選手から農家へ

西澤代志也氏は、1987年埼玉県所沢市生まれの元プロサッカー選手である。ポジションはディフェンダー、主にサイドバックを務めた。浦和レッズユースから2006年にトップチームに昇格。同期には、元日本代表の宇賀神友弥選手もいた。

プロ生活は容易ではなかった。2006年と2007年は公式戦出場ゼロ。2008年にナビスコカップでプロデビューを果たすも、3年間で公式戦出場時間はわずか36分だった。しかし、4年目の2009年、右サイドバックとして出場機会を増やし、ナビスコカップでプロ初ゴールを記録。J1リーグにも初出場を果たすなど、地道な努力を続けた。

その後、栃木SC、沖縄SVと移籍を重ね、2019年には沖縄SVサッカースクールのコーチを兼任。2021年シーズンをもって現役を引退し、コーチも退任した。

サッカー選手としてのキャリアは決して順風満帆ではなかった。幾多の困難を経験しながらも、持ち前の粘り強さと努力で、プロの舞台で活躍した。公式戦初出場、初得点といった節目となる瞬間を経験したことは、彼にとって大きな喜びであり、誇りだったに違いない。

引退後は、実家の郵便局経営の誘いを断り、新たな道を選んだ。現在は栃木県宇都宮市でとうもろこし栽培に励む農家として、第二の人生を歩んでいる。

西澤氏のサッカー選手時代には、印象的なエピソードがいくつかある。少年時代にはアルドール狭山FCで活躍。2007年のACL決勝では、遠征メンバーに選ばれる直前の試合で「ゴールを決められなければ髪を切る」と発言。結果的にゴールを決められず、遠征先で丸坊主になったという逸話も残っている。また、2012年にはチャリティーサッカーにも出場するなど、サッカー界に貢献した。

サッカー選手から農家への転身は、大きな決断だっただろう。しかし、西澤氏は、自身の経験と能力を活かし、新たな分野で挑戦を続けている。サッカー選手としての経験は、農業という全く異なる分野においても、彼の勤勉さ、忍耐力、そしてチームワークといった能力を育んだ。

西澤氏の経歴には、サッカーへの情熱、そして人生における挑戦を続ける姿勢が表れている。挫折を経験しながらも、常に前向きに努力を続けた西澤氏の生き様は、多くの後輩選手や、人生の転機に悩む人々に勇気を与えるだろう。彼の今後の活躍にも期待したい。

所属クラブ

ユース経歴
1994年 - 1999年：入間高倉イレブンSC
2000年 - 2002年：狭山JrユースFC
2003年 - 2005年：浦和レッズユース
プロ経歴
2006年 - 2010年：浦和レッドダイヤモンズ
2010年7月 - 12月：ザスパ草津 (期限付き移籍)
2011年 - 2018年：栃木SC
2019年 - 2021年：沖縄SV

出場歴

公式戦初ベンチ：2006年5月14日 ナビスコカップ第4節 vs横浜F・マリノス戦
公式戦初出場：2008年3月23日 ナビスコカップ第2節 vs京都サンガF.C.戦
公式戦初得点：2009年5月30日 ナビスコカップ第4節 vsアルビレックス新潟戦
Jリーグ初ベンチ：2006年7月26日 J1第15節 vs大分トリニータ戦
Jリーグ初出場：2009年6月27日 J1第15節 vsヴィッセル神戸戦

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