西澤泰彦

西澤 泰彦について

西澤 泰彦（にしざわ やすひこ）は、1960年に生まれた日本の著名な建築史家です。彼の専門は建築史、技術史、土木史であり、現在は名古屋大学大学院環境学研究科の教授として教育や研究を行っています。工学の博士号を持つ彼は、特に日本の近代建築、特にモダニズム建築に焦点を当てています。また、地方都市における近代建築や地方で活躍した建築家の活動に関しても、詳細な研究が進められています。

さらに、西澤は東アジアの日本の植民地建築に関する研究にも取り組んでおり、主に中国、韓国、台湾で見られる建築物に関する知見を深めています。これらの研究成果は、歴史的建造物の文化財指定や登録といった実践的な活動にも活用されており、彼は名古屋市における歴史まちづくりのプロジェクトにも積極的に参加しています。

略歴

西澤は、1983年に名古屋大学工学部建築学科を卒業しました。その後、1985年には東京大学大学院工学系研究科の修士課程を修了し、1988年から1991年まで中国の清華大学建築学院に留学しました。1987年に学士号を取得した後、彼は豊橋技術科学大学で助手としてのキャリアをスタートし、1997年には名古屋大学の助教授に就任します。

2007年には名古屋大学大学院環境学研究科の准教授に昇進し、2014年からは教授に就任しています。この間、彼は博物館明治村の建築委員や愛知県文化財保護審議会の委員としても活動し、2003年以来は名古屋市瑞穂区の市民団体「瑞穂うるおいまちづくり会」にも参加しています。

主要著作

西澤は多くの著書を執筆しており、その中には『図説「満洲」都市物語』シリーズや『日本植民地建築論』などがあります。彼の研究は、主に日本の近代建築や植民地時代の建築に関するもので、以下は彼の主な著書の一部です：

• - 『図説「満洲」都市物語ー ハルビン・大連・瀋陽・長春』(1996年)
• - 『日本植民地建築論』(2008年)
• - 『植民地建築紀行ー 満洲・朝鮮・台湾を歩く』(2011年)

西澤はまた、共著として複数の書籍や論文も発表しており、アジアの都市と建築に関する研究を広げています。

受賞歴

彼の優れた研究業績は認められ、1999年には第3回建築史学会賞を受賞しています。また、2004年度の名古屋市都市景観奨励賞や2009年の日本建築学会賞（論文）も受賞しています。これらの賞は、彼の建築史研究の重要性や影響力を示すものです。

西澤 泰彦は、近代建築に対する独自の視点と豊富な知識から、建築界や社会全体に多大な貢献をしている研究者です。

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