西田陽子

西田 陽子（にしだ ようこ）は、1980年1月8日に沖縄県で生まれた、日本の元バスケットボール選手であり、現在は高校の教員を務めている人物です。旧姓は安谷屋（あだにや）で、2010年の結婚を機に西田姓となりました。元オーエスジーフェニックスでプレーした兄の健太と共に、早くから沖縄のバスケットボール界を牽引する存在として「沖縄バスケ界のパイオニア」と称されていました。

彼女のバスケットボールキャリアは、室川小学校でスタートしました。才能はすぐに開花し、安慶田中学校時代には、1994年にチームをジュニアオールスターでの優勝に導きました。これは沖縄県の女子チームとして初めての快挙であり、その後の沖縄女子バスケットボール界に大きな希望を与える出来事となりました。

高校は沖縄県立北中城高等学校に進学。ここでも中心選手として活躍し、全国高等学校総合体育大会（インターハイ）ではチームをベスト8に導く貢献を見せました。さらに、世代別の日本代表にも選出され、ジュニア日本代表のキャプテンも務めるなど、全国レベルでの経験を積みました。

高校卒業後は、愛知学泉大学に進学。大学でも強豪チームの一員として活躍し、チームの黄金時代を支えました。在学中の2001年には国民体育大会で準優勝を経験するなど、多くの実績を残しました。特に全日本大学バスケットボール選手権大会（インカレ）では、その活躍が認められ敢闘賞を受賞しています。

大学を卒業後、2002年に実業団の三菱電機に入社し、Wリーグの選手となりました。プロの舞台でもすぐにその実力を発揮し、1年目からチームの主力選手として定着しました。新人選手としての目覚ましい活躍は評価され、2002-03シーズンのWリーグではルーキー・オブ・ザ イヤーに選出される栄誉に輝きました。チームは2006年にW1リーグからW2リーグへの降格を経験しましたが、彼女はチームの中心として奮闘し、W1昇格をかけた入れ替え戦進出に貢献しました。選手としては2007年に現役を引退しました。

現役引退後、一度は地元沖縄に戻り、沖縄県立嘉手納高等学校で教員を務めていましたが、2008年にはかつて所属した三菱電機から声がかかり、アシスタントコーチとしてチームに復帰しました。指導者としてチームを支えましたが、2011年にこの職を退任しました。

教育者としてのキャリアも並行して進め、愛知学泉大学在学中に家庭科の教員免許を取得していましたが、さらに愛知教育大学でも学び、保健体育科の教員免許も取得しています。指導者としての経験と教員免許を活かし、再び教育現場へと戻りました。

2013年には故郷である沖縄へUターンし、沖縄県立首里東高等学校に教員として赴任しました。現在（2023年）は、沖縄県立具志川商業高等学校にて教員として勤務しており、自身の豊富な経験を活かして、後進の育成に情熱を注いでいます。結婚してからは娘もおり、家庭を持ちながら教育と向き合っています。

経歴
沖縄県立北中城高等学校
愛知学泉大学
三菱電機（2002年〜2007年）

受賞歴
2002-03Wリーグ ルーキー・オブ・ザ イヤー

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