西畑美希

西畑美希：バレーボール選手から名将へ

西畑美希（にしはた みき）は、1977年4月27日生まれの日本の元女子バレーボール選手であり、現在はバレーボール指導者として活躍しています。広島県福山市出身の彼女は、選手時代から指導者となった現在に至るまで、その卓越した才能と情熱でバレーボール界に大きな影響を与え続けています。

選手としての軌跡

西畑のバレーボール人生は、中学3年生の時に大きく動き出します。1989年に日本で開催されたワールドカップの影響を受け、福山市立向丘中学校から岡山県のバレーボール強豪校、就実中学校へ転校。そこで本格的にバレーボールを始めました。1992年には全中に出場し、同年末には全国中学強化選手に選出されるなど、早くからその才能を開花させました。

1993年、就実高校に進学すると、同期の向井久子（元全日本）と共にチームを牽引。同年のインターハイでは準優勝という好成績を収めます。そして、3年生となった1995年にはインターハイで優勝。自身も優秀選手賞とベスト6に輝き、チームは秋の国体でも優勝し、高校二冠を達成しました。

1996年にはVリーグのユニチカ・フェニックスに入団しますが、出場機会に恵まれず、1999年にV1リーグの東北パイオニアへ移籍。パイオニアでは中堅選手としてチームを支え、Vリーグ昇格に貢献しました。しかし、その後出場機会は減少し、2005年に現役を引退しました。

指導者としての新たな挑戦

引退後、指導者への道は考えていなかったという西畑ですが、母校の就実高等学校から声がかかり、2011年にコーチとして現場に復帰。2015年4月からはバレーボール部監督に就任しました。

監督就任後、チームは目覚ましい成長を遂げます。2015年の天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会ではファイナルラウンドに進出し、2016年のインターハイでは自身が選手として出場した1995年以来、21年ぶりとなるベスト4進出を果たしました。さらに、同年の国体では就実高校を中心とした岡山県選抜チームが4位入賞を果たすなど、西畑の指導力は早くも結果として表れ始めました。

チームのさらなるレベルアップを目指し、西畑は選手たちに「20-20からの接戦をものにする」ための徹底的な特訓を課しました。この特訓の成果は、2017年の春高バレーで見事に開花します。強豪の八王子実践や金蘭会を破り、決勝では下北沢成徳に敗れたものの、準優勝という輝かしい成績を収めました。

そして2021年の春高バレーでは、ノーシードから快進撃を見せます。文京学院大女子、金蘭会、古川学園といった優勝候補を次々と撃破し、決勝では大阪国際滝井を3-1で下し、実に25大会ぶり3度目の優勝を成し遂げました。

2023年の春高バレーでは、新型コロナウイルスの影響で出場辞退を余儀なくされるという苦難も経験しましたが、2024年の春高バレーでは再びその力を証明しました。ノーシードから金蘭会や誠英といった強豪を破って決勝に進出。決勝では下北沢成徳を3-0で下し、全6試合を1セットも失うことなく、2大会ぶり5回目の優勝を果たしました。

所属チーム

• - 福山市立向丘中学校
• - 就実中学校
• - 就実高等学校
• - ユニチカ・フェニックス（1996年 - 1999年）
• - 東北パイオニア/パイオニアレッドウィングス（1999年 - 2005年）

指導者としての戦績（就実高等学校監督として）

• - 2015年：インターハイ 2回戦敗退
• - 2016年：インターハイ ベスト4、国体 4位（岡山県選抜チーム）
• - 2017年：第69回全日本バレーボール高等学校選手権大会 準優勝
• - 2021年：第73回全日本バレーボール高等学校選手権大会 優勝
• - 2022年：第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会 優勝
• - 2024年：第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会 優勝

受賞歴

• - 2024年：第21回マルセンスポーツ・文化賞 スポーツ賞

西畑美希は、選手として、そして指導者として、常に高みを目指し、バレーボール界に貢献し続けています。その情熱と指導力は、今後も多くの選手たちに影響を与え続けることでしょう。

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