西願寺 (市原市)

西願寺

西願寺は、千葉県市原市平蔵に位置する天台宗の寺院です。静かな山間に佇むこの寺は、地域の歴史と文化を今に伝える貴重な存在として、地元の人々に大切にされています。

歴史

西願寺の創建については詳しい記録は残っていませんが、その歴史は古く、平安時代に遡るとも伝えられています。しかし、現在残る阿弥陀堂は、室町時代の明応4年（1495年）に、平蔵城主であった土橋平蔵が鬼門守護のために建立したことが、解体修理の際に明らかになりました。この事実は、建物の歴史を具体的に物語る重要な発見となりました。

文化財

西願寺の境内には、長い歴史の中で培われた文化的な価値を持つものがいくつか存在します。中でも特に重要なのが、重要文化財に指定されている阿弥陀堂です。

重要文化財：阿弥陀堂（附 厨子）

阿弥陀堂は、当初は平安時代の建立と伝えられていましたが、1927年（昭和2年）の解体修理によって、室町時代の明応4年（1495年）に平蔵城主の土橋平蔵が鎌倉の大工二郎三郎に命じて建立したことが判明しました。本格的な禅宗様の建築様式を備え、均整のとれた美しい外観から「平蔵の光堂」とも呼ばれています。この阿弥陀堂は、1916年（大正5年）5月24日に当時の特別保護建造物（現在の重要文化財に相当）に指定され、その文化的価値が認められました。さらに、1955年6月22日には、阿弥陀堂に附随する厨子が追加で重要文化財に指定されています。

アクセス

西願寺へは、小湊鉄道の上総大久保駅で下車し、小湊バス大多喜車庫行きに乗り換えて阿弥陀畑で下車後、徒歩3分で到着します。公共交通機関を利用して気軽に訪れることができます。

外部リンク

詳細については、以下のリンクをご参照ください。
千葉県教育委員会文化財課

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