言語育成振興局

言語育成振興局の概要

言語育成振興局（Badan Pengembangan dan Pembinaan Bahasa）は、インドネシアの公的機関であり、インドネシア語の標準化と諸言語の保全に力を注いでいます。この機関は、教育・文化・研究・技術省に属しており、国の言語政策を推進する役割を担っています。言語育成振興局は、インドネシアの言語文化を育むための重要な機関であり、過去数十年にわたって様々な名称変更を経ています。

歴史

言語育成振興局の起源は、1947年に設立された言語文化研究院（Instituut voor Taal en Cultuur Onderzoek,略称ITCO）に遡ります。この時の代表には、教授であったヘリット・ヤン・ヘルトが任命されました。その後、1948年には独立直後のインドネシア政府によって言語局（Balai Bahasa）が設置され、教育・文化省の文化局の一部として機能しました。

1952年には、ITCOと言語局が統合され、言語文化部門（Lembaga Bahasa dan Budaya）として活動が整理されました。この新しい組織は、7年後には言語文学部門（Lembaga Bahasa dan Kesusastraan）に改称され、教育・文化省により直接管理されることになりました。1966年には再び改称が行われ、言語・文学総局（Direktorat Bahasa dan Kesusasteraan）として新たなスタートを切ります。この組織もまた、文化総局長を通じて教育・文化省の下に位置づけられました。

1969年、同総局は国語局（Lembaga Bahasa Nasional, LBN）と名を変え、その後1975年には中央言語学習研究センター（Pusat Pembinaan dan Pengembangan Bahasa, PPPB）となります。これにより、「言語センター」という俗称が広まり、一般的に使用されるようになりました。2000年には大統領令により言語センターに正式に名称が改められました。

2009年、インドネシア政府と国民議会は、国旗や言語、国歌に関連する法令第24号を成立させ、この法令に基づいて言語センターは改称され、言語育成振興局としての新たな役割を果たすようになりました。2018年にも再改称が行われ、言語・書籍開発局（Badan Pengembangan Bahasa dan Perbukuan）に名称変更されましたが、2020年には再び言語育成振興局に戻されました。

役割と機能

言語育成振興局は主に、インドネシア語の標準化や普及活動を行うことを目的とし、言語教育プログラムの開発に取り組んでいます。また、インドネシア国内の多様な言語の保全と振興にも注力しており、文化的活動や研究も行っています。特に、地域言語の研究やその教材作成、言語に関するセミナーやワークショップの開催が重要な業務とされています。また、教育機関と連携したさまざまな言語に関するプロジェクトも推進しています。

2021年には教育・文化省と研究・技術省が統合され、新たに教育・文化・研究・技術省が設立されました。言語育成振興局はこの新しい省の下に位置づけられ、引き続きインドネシアの言語政策を進めていく責任を担っています。

このように、言語育成振興局は長い歴史の中で名称や組織の形態、役割を変化させながらも、インドネシアの言語と文化を守り育てていく重要な機関として活動し続けています。

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