誠に僭越ながらファーストアルバムを拵えました…

『誠に僭越ながらファーストアルバムを拵えました…』

いきものがかりのインディーズ初のスタジオアルバム『誠に僭越ながらファーストアルバムを拵えました…』は、2003年8月25日にリリースされました。このアルバムのリリースは、路上ミュージシャンとして活動していた彼らにとって大きな転機となります。

アルバムの背景

それまでのいきものがかりは、さまざまなカバー曲を演奏しながら音楽活動を続けていました。しかし、ボーカルの吉岡聖恵が昭和音楽大学での厳しい練習からスランプに陥ってしまい、しばらくは音楽活動が停滞することになりました。しかし、2003年3月に吉岡がスランプから復帰したことを契機に、彼らは再び音楽に力を入れることを決意しました。そして、その後オリジナル曲の制作に取り組むことになります。

同年6月2日には、神奈川県厚木市のライブハウス「Thunder Snake ATSUGI」で初めてのワンマンライブも成功させ、そこで演奏したオリジナル曲がこのアルバムに収められています。アルバムの制作は、ワンマンライブと同じ会場からスタートし、録音を行い、最終的に作品が完成しました。

インディーズ作品の中での位置付け

『誠に僭越ながらファーストアルバムを拵えました…』は、いきものがかりのインディーズ時代にリリースされたアルバムの中でも唯一廃盤になっていない作品で、現在でも神奈川県内の一部の店舗で手に入れられます。このアルバムには6曲が収録されており、その中の多くは後にメジャーデビューを果たした際にリメイクされ、メジャーアルバムにも収録されています。

収録楽曲の解説

1. 花は桜 君は美し
この曲は、インディーズ時代のファーストライブの際に演奏され、特に大切な楽曲です。メジャー版では大きくアレンジされ、歌詞の変更も行われています。

2. 歌姫
このアルバムに収録された唯一の楽曲で、メジャーアルバムには含まれていません。少女の切ない恋心を描いた短調の曲です。

3. 地球
後のアルバム『NEWTRAL』にも収録されることになったこの曲は、初めて披露された際の映像が特別な映像作品に収められています。

4. 秋桜
この曲も後にリアレンジされ、別のアルバムに収録されます。

5. ノスタルジア
大変重要な位置を占める楽曲で、メジャー版では再アレンジが施されています。インディーズ版との歌詞の違いもあり、ファンの間でも話題となっています。

6. 夏・コイ
この曲は、いきものがかりの中で最初に作られた楽曲のひとつで、松井と山下もボーカルを担当しています。

このアルバムは、いきものがかりが音楽界に本格的に進出するための重要な出発点となりました。アルバムに収められた楽曲は、彼らの音楽スタイルの基盤を築くもので、今後の成長へとつながっていきます。

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