読売ジャイアンツ (ファーム)

読売ジャイアンツファームの歴史と概要

読売ジャイアンツ（通称：巨人）のファームチームは、プロ野球二軍としての役割を持ち、イースタン・リーグに所属しています。このチームは1949年に創設されて以来、長い歴史を有し、数多くの選手が一軍へと昇格してきました。

歴史

読売ジャイアンツのファームは、プロ野球の二軍として1949年に設立。実はその前年からさかのぼる1948年には他の球団も二軍を結成しており、巨人はその中で3番目の存在です。初期のころは、大阪タイガースや松竹ロビンスとの巡業が行われ、プロ野球二軍選手権にも参加しましたが、当初は充分な結果を残せませんでした。

1954年には、新日本リーグへの参加に伴い、読売ジュニアジャイアンツと改名されました。横浜市を本拠地とし、リーグ戦では好成績を収めるものの、優勝決定戦では惜しくも準優勝となりました。この頃から、ジャイアンツのファームは強力な選手を育成する土台を築いていきました。

1955年にはイースタン・リーグに編成され、その後はリーグの運営の変遷に伴い、1961年に再開されました。これにより、ジュニアという名称が取り払われ、読売ジャイアンツとして一軍と同じ名称に戻りました。

人気と実績

1980年代に入ると、選手層が一気に厚くなり、ファームの黄金時代を誇示するようになりました。また、選手の指導においても須藤豊監督が成果を高め、二軍出身の選手たちが一軍で大きく活躍することとなりました。

1990年代には、イースタンとウエスタンリーグの優勝チームによるジュニア日本選手権で9年連続出場を果たしており、7回の優勝を成し遂げていました。しかし、その後のファーム日本選手権再開以降は優勝が限られています。

シリウスと三軍の設立

2009年には千葉ロッテマリーンズと連携し、選手の実戦経験を高めるための「シリウス」を設立しましたが、翌年に実質休眠状態になりました。さらに、2011年には「第2の二軍」として事実上の三軍を立ち上げ、育成を目指す取り組みを行いましたが、強化方針にはさまざまな課題が見つかりました。これを受けて2015年10月には、正式に三軍として活動を開始することを発表しました。

三軍は、主に練習生や若手選手を中心に構成され、独立リーグや社会人、大学チームとの交流戦を通じて選手育成に力を注いでいる点が特徴です。

本拠地と新球場計画

ファームの本拠地は、1986年から神奈川県川崎市にあるジャイアンツ球場が利用されています。2025年には新球場が稲城市に設立され、今後の活動が期待されています。過去の本拠地では横浜公園平和野球場や多摩川グラウンドが使用され、各地のファンとの繋がりを重視した活動を行なってきました。

つくば市への移転誘致計画

最近では、茨城県つくば市からの移転誘致計画も持ち上がっています。地域経済への貢献を狙った取り組みですが、計画の進展は未確定です。つくば市に新たな球場や練習施設を移設し、地元の野球人気を高めたいとされています。

これらの取り組みや歴史を経て、読売ジャイアンツファームは若手選手や育成選手の育成基盤としての役割を果たし続けています。

もう一度検索