誰でもない者

『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン6 第8話「誰でもない者」詳細解説

このエピソードは、複数の主要な場所で並行して物語が展開し、登場人物たちが重要な岐路に立つ姿を描いています。

ブレーヴォス

アリアは、レディ・クレインの助けを得て回復しますが、〈浮浪児〉に襲撃されます。アリアは、暗闇の中で戦うことを得意とする彼女の強みを活かし、ニードルを隠した場所に〈浮浪児〉をおびき寄せ、ついに彼女を倒します。〈黒と白の館〉に戻ったアリアは、ジャクェン・フ＝ガーに自分が「誰でもない者」ではない、アリア・スタークだと宣言し、故郷へ帰る決意を示します。ジャクェンはその決意を受け入れ、アリアの旅立ちを容認します。

リヴァーランド

ハウンドは、かつての仲間を殺害した者たちへの復讐を果たした後、ベリック・ドンダリオンとミアのソロスが率いる〈旗印のない兄弟団〉と再会します。彼らはハウンドに、北の戦いに加わるように誘います。

リヴァーラン城では、ブライエニーがサンサのためにタリー家の兵力を確保しようとしますが、ブリンデン・タリーは開城を拒否します。ジェイミーはエドミュアを脅して城内に入り、降伏させようとします。最終的に、エドミュアが城を降伏させ、ブリンデンは抵抗の末に命を落とします。ブライエニーは、ジェイミーに別れを告げ、船で去ります。

キングズランディング

サーセイは、七神正教の聖兵に捕らえられそうになりますが、グレガー・クレゲインの力で撃退します。トメン王は、決闘裁判を禁止し、サーセイを窮地に陥れます。クァイバーンは、サーセイに昔の噂が事実だったことを報告し、彼女の復讐計画に新たな展開が予想されます。

ミーリーン

ティリオンとヴァリスは、デナーリスを称える説教を聞き、ミーリーンの平和に安堵します。ヴァリスはウェスタロスへ援軍を求めに行き、ティリオンはグレイ・ワームやミッサンデイと会話を楽しみますが、突然の親方たちの攻撃で平和は破られます。デナーリスがドラゴンに乗って帰還したことで、状況は一変します。

製作の背景

このエピソードの脚本は、原作者との議論に基づき、未刊の原作『冬の狂風』の要素を取り入れています。特にリヴァーラン開城の場面は、『乱鴉の饗宴』を基にしています。また、ベリック・ドンダリオンとソロスがシーズン3以来に再登場し、ブレーヴォスの劇中にはアイスランドのバンド、オブ・モンスターズ・アンド・メンがカメオ出演しています。

アリアと〈浮浪児〉の追跡シーンは、スペインのジローナで撮影されました。

評価と受賞

このエピソードは、アメリカで760万人の視聴者を獲得し、第68回プライムタイム・エミー賞ではプロダクション・デザイン賞（現代劇/ファンタジー・ドラマ部門）を受賞しました。また、アリア役のメイジー・ウィリアムズが、助演女優賞（ドラマ部門）にノミネートされました。

参照

スター・チャンネル 『ゲーム・オブ・スローンズ』ページ
ワーナー・ブラザース DVD&Blu-ray 『ゲーム・オブ・スローンズ』ページ
Official U.S. website HBO
"No One" at HBO.com
* "誰でもない者" - インターネット・ムービー・データベース （英語）

このエピソードは、各キャラクターが重要な決断を迫られ、物語が大きく動き出す転換点となる重要なエピソードです。

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