諏訪市立城北小学校

諏訪市立城北小学校：地域に寄り添った教育の歩みと新たな姿

長野県諏訪市大和地区に位置していた諏訪市立城北小学校は、半世紀以上にわたる歴史に幕を閉じました。1966年、諏訪市立高島小学校から大和、中村、湯の脇地区が分離する形で開校した城北小学校は、地域に密着した教育を実践し、多くの卒業生を送り出しました。

開校から閉校までの歩み

城北小学校は、昭和41年、高島小学校の通学区域の一部を分離する形で誕生しました。以来、地域の子どもたちの学び舎として、活気に満ちた日々が送られていました。しかし、時代の流れとともに、生徒数の減少や教育環境の変化といった課題に直面することとなります。

平成30年、諏訪市は小中学校の再編計画「未来創造ゆめスクールプラン」を発表。この計画に基づき、小規模校の統合が決定されました。城北小学校も、この再編計画の対象となり、高島小学校との統合が決定しました。

令和3年3月17日、16人の卒業生を送り出した最後の卒業式と閉校式が執り行われました。多くの思い出が刻まれた校舎に別れを告げ、3月31日をもって城北小学校は閉校。4月1日、旧高島小学校校舎に両校を統合した「諏訪市立上諏訪小学校」が開校しました。

映画『怪物』のロケ地として

閉校後の城北小学校は、新たな役割を担うことになります。2022年3月から8月にかけて、是枝裕和監督の映画『怪物』のロケ地として使用されたのです。是枝監督は、諏訪圏フィルムコミッションのスタッフに案内されて城北小学校を訪れ、昇降口の吹き抜けや、街と湖を見渡せる教室からの景色に魅了され、撮影地を諏訪に決定しました。映画の中では、校名も「城北小学校」としてそのまま使用されています。

地域社会への貢献

城北小学校は、単なる教育機関としてだけでなく、地域社会に貢献する存在でもありました。学校周辺の環境保全活動や地域イベントへの参加などを通して、地域住民との繋がりを深めてきました。閉校後も、その貢献は映画『怪物』の撮影を通して、新たな形で地域社会に還元されています。

未来への継承

城北小学校は閉校しましたが、そこで培われた教育の精神や地域との繋がりは、統合後の上諏訪小学校へと受け継がれていくでしょう。また、映画のロケ地として使用されたことで、城北小学校の歴史は、新たな形で多くの人々の記憶に刻まれることとなりました。

閉校という一つの区切りを迎えた城北小学校。その歴史と役割は、これからも人々の記憶の中に、そして新たな形で生き続けることでしょう。 未来の上諏訪小学校、そして諏訪市の発展に貢献した城北小学校の歴史は、地域の人々の誇りであり続けることでしょう。

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