諸積兼司

諸積 兼司（もろづみ けんじ） - プロ野球選手の軌跡

諸積兼司は1969年5月29日に福島県会津若松市で誕生した元プロ野球選手であり、外野手として活躍した。右投左打で通称「モロ」として親しまれている。彼の野球人生は高校時代から始まった。

経歴

プロ入り前

彼は学法石川高校に在籍しており、1986年の夏と1987年の春の甲子園大会に連続して出場した。特に1986年夏の大会では、長谷川滋利選手が率いる東洋大姫路に敗れた。その後法政大学に進学し、大学野球でも輝かしい成績を収める。4年次の春には首位打者と盗塁王のタイトルを獲得。また、秋には2季連続でベストナインを獲得するなど、圧倒的な活躍を見せた。

大学卒業後、彼は日立製作所に入社し、1年目から東京スポーツ杯で3本塁打を放ち首位打者、新人賞を獲得。その後の2年目には、優勝に貢献してMVP、さらに都市対抗野球にも出場し、社会人野球でも年間ベストナインに選出された。1993年にドラフトで5位指名を受け、千葉ロッテマリーンズに入団する。

ロッテ時代

プロ入りした年の1994年4月13日、近鉄戦でプロ初出場を果たし、同級生の高村から初安打を放つ。翌年1995年には、ボビー・バレンタイン監督に「女の子のような投げ方をする選手」と形容されるものの、レギュラーの座を掴む。打率.290、24盗塁を記録し、規定打席にも到達した。1997年には背番号を0に変更し、1999年にも規定打席に到達、打率.280を記録した。

2002年には24試合連続安打を記録し、これはアルト・ロペスの持つ球団記録に次ぐものであった。2006年には出場機会の減少を受けて現役引退を決意し、引退試合ではセンターでスタメン出場し、初回にヒットを放ち、そのまま交代した。

現役引退後

引退後はコーチとしてチームに貢献することとなり、背番号73をつけてフェニックスリーグから参加。その後、二軍のバント兼外野守備走塁コーチ、一軍のバント兼一塁ベースコーチを経て、2010年からは一軍外野守備走塁コーチに就任した。2011年からはフロント入りし、スカウトとしての役目を担う。

2017年には再び現場に戻り、二軍外野守備走塁コーチとして活動を再開。2023年までその職を務め、2024年からは二軍外野守備コーチに任命される。

選手としての特徴

晩年には打撃成績が落ちつつも、守備や走塁において安定感を保ち続けた。特に守備においては弱肩ながらも、年齢を感じさせないプレーを展開。ヘッドスライディングキャッチなどの迫力あるプレーが印象的であった。

人物

彼はファンにコミカルで親しみやすいキャラクターとして愛され、試合中には「モロ」コールがスタンドから上がることもしばしばであった。また、雨天中止の際にはダートサークル上でのヘッドスライディングパフォーマンスが大人気となり、球団のイベントとしても定期的に取り上げられた。

記録

初記録

• - 初出場: 1994年4月13日（対近鉄バファローズ）
• - 初安打: 同日（高村から）
• - 初盗塁: 1995年5月24日
• - 初本塁打: 1995年7月7日（福岡ダイエーホークス戦）

節目の記録

• - 1000試合出場: 2004年9月14日

最後に

諸積兼司は、選手としてだけでなくコーチやスカウトとしてもプロ野球界に多大な影響を与えている。現役時代の輝かしい成績や、ファンとの距離の近さから多くの人々に愛され続けている

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