議員総会

議員総会について

議員総会（ぎいんそうかい）とは、政党に所属する議員で構成される会議を指します。この会議は政党にとって重要な機関ですが、各国や政党によってその役割や地位が異なることが特徴です。英語では「コーカス（Caucus）」と呼ばれ、アメリカ合衆国においては議会内の議員総会だけでなく、地方の党員が集まる会議も指す言葉として使われています。

日本における議員総会

日本では多くの政党が両院議員総会を設けています。特に自由民主党（自民党）の場合、両院議員総会は事実上の最高意思決定機関として機能しています。これは、自民党の党則に基づいており、緊急を要する案件については両院議員総会の結論が党大会の決議に代わることが認められています。このように、議員総会は自民党内で特に重要な役割を果たしています。

自民党が結党された際には、党大会が実質的および名実ともに最高の意思決定機関でしたが、後の総裁選挙などの事情から以降は両院議員総会が事実上の最高議決機関となりました。そのため、定期党大会は主に決起集会の場と化しています。

立憲民主党

立憲民主党も両院議員総会を持ち、同党内での意思決定に重要な位置を占めています。2020年の時点で、立憲民主党は自民党と同じくこの総会を党大会に次ぐ意思決定機関として位置付けています。両院議員総会長が常設され、議論や決定が進められています。

日本維新の会

日本維新の会では、党首が地方首長であることから、通常の党業務に関する意思決定機関である常任役員会とともに、国会議員団の意思決定機関として両院議員総会を重視しています。このように、維新の会は特有の党構成を持ちながら、議員総会を活用しています。

他の政党

かつての日本社会党（現・社会民主党）では、中央執行委員会の下に国会議員団が設置されており、両院議員総会は議決機関ではありませんでした。また、日本共産党では、両院議員総会の代わりに議員団総会が存在しますが、党の独特な民主集中制により、実質的には党大会や中央委員会の決定を実行する指導機関として機能しています。

アメリカ合衆国におけるコーカス

アメリカ合衆国では、議会において共和党と民主党の各党の議員が集まるコーカス（Caucus）という名の議員総会が存在します。この集まりは、院内の党役員や各委員長の選出において重要な役割を担っています。また、コーカスは上院と下院それぞれで独立して開催されています。

まとめ

議員総会の概念は、国や政党によって異なるが、各党の意思決定において重要な役割を果たしています。日本の政党やアメリカのコーカスを通じて、議員たちがどのように意思決定を行い、政治活動を行っているかを理解することは、現代の政治の流れを把握する上で欠かせない要素です。

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