谷藤裕明

谷藤 裕明（たにふじ ひろあき）

谷藤裕明は1950年4月29日生まれの日本の政治家であり、実業家です。彼は盛岡市の市長を5期にわたって務め、その間に岩手県議会議長や議員としても活動しました。盛岡市出身で、市政や地域振興に尽力してきた彼のキャリアは、地域住民に多くの影響を及ぼしました。

来歴

谷藤は盛岡市で生まれ育ち、盛岡市立厨川小学校、城西中学校、岩手県立盛岡第一高等学校を経て、早稲田大学教育学部を卒業しました。大学卒業後は地元企業・株式会社橋市で役員を務める傍ら、1991年に岩手県議会議員選挙に盛岡市選挙区から出馬して初当選。自民党系の会派に所属し、3期連続で当選を果たしました。2001年には議長に就任しました。

2003年、谷藤は無所属で盛岡市長選挙に出馬し、現職の桑島市長を破って当選。市長選では過去最多の候補者数が集まりましたが、当時の自民党や自由党は支持候補を一本化できなかったため、谷藤は公明党の推薦を受けて有志議員の支援を得ることで、47,432票で勝利しました。結果、投票率は53.67%でした。

再選を果たす中で、2007年には低い投票率（30.94%）ながらも57,700票を得て再選、2011年には選挙候補者がいなかったため無投票で3選。2015年には新人候補を破り4選を果たし、2019年には5選を達成しました。しかし、2023年の選挙では落選し、約48,000票を得たものの、内舘茂候補に敗れました。

市長としての業績

谷藤市長の任期中には、盛岡市の中核市移行を推進し、2006年には旧玉山村と合併を達成。これにより盛岡市の人口が30万人を超え、2008年に中核市への移行が実現しました。市長就任後、健康サービスの向上も目指し、市保健所を開設しました。

さらに、彼は「50万人都市構想」を提案し、子や周辺市町村との合併を模索しましたが、周囲の自治体は消極的な姿勢を示しました。財政政策面では、財源不足の解消や財政健全化を目指し、選挙公約として公務員数や給与の削減、新規市債発行の抑制などを掲げました。

また、盛岡市のブランド戦略にも力を入れ、地域の特産物や文化を発信する取り組みを進めました。2006年には旧盛岡城の愛称を「盛岡城跡公園」とするなど、地域の認知度向上に努めました。

競馬組合への融資と新型コロナ対策

彼は岩手県競馬組合が経営危機に陥った際、融資を推進し、地元の競馬事業を支えました。これにより、議会内での意見対立を乗り越え、競馬事業の存続を実現しました。

2020年には新型コロナウイルス対策の一環として、自身と特別職職員の給与を減額する条例案を市議会に提出し、賛成多数で可決されました。

まとめ

谷藤裕明の在職中の業績は多岐にわたり、地域振興や財政改革に貢献しました。彼の指導力と政策は盛岡市の発展に大きく寄与し、今後も地域に影響を与え続けることでしょう。

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