貝獣物語

貝獣物語（かいじゅうものがたり）

概要

『貝獣物語』は、1988年11月にナムコ（現バンダイナムコエンターテインメント）からリリースされた、ファミリーコンピュータ向けのロールプレイングゲームです。本作はバースデイが開発し、英語版のタイトルは『SHELL SAURS STORY』です。続編は主にハドソンから展開されており、多くのファンに親しまれてきました。

ゲームの舞台となるのは、「シェルドラド」と呼ばれる世界。この地では人間と「貝獣」と呼ばれる生物が共存しています。プレイヤーは、火の貝を持つ少年リッキーを主人公として、仲間たちを集め、魔王ファットバジャーを倒すための冒険を繰り広げます。パッケージには、ゲームの世界地図やキャラクターのフィギュア、さらに「涙の密書」と呼ばれる封書も同梱されています。この密書にはラストダンジョンの地図が記されており、プレイヤーはそれを手に入れることで、さらなる冒険を進めることができます。

2020年8月には、Nintendo Switch向けにファミコン版が移植され、「ナムコットコレクション」の追加DLCとして配信もされました。

ゲーム内容

本作には特有のゲームシステムがあり、特に「キャラクターチェンジ」が特徴的です。プレイヤーは、リッキーをはじめ、クピクピ、ポヨン、バブの4人のキャラクターを順番に操作できます。「パス」コマンドを用いることで、キャラクターを切り替えながら各自を成長させていくことが可能です。キャラクターたちが一定のレベルに達すると、仲間を合流させることができ、一緒に冒険を進めることができます。また、特定の組み合わせによって合体魔法を使用できるのも魅力です。

町の施設

ゲーム内にはさまざまな施設があります。例えば、道具屋ではアイテムや武器・防具を購入でき、薬屋では回復薬を手に入れることができます。また、宿泊施設では料金を支払って宿泊し、キャラクターのVP（ヒットポイント）やMPを回復できます。目覚めの部屋では、死亡したキャラクターの復活や毒治療、セーブが無料で可能です。

悪魔の罠と戦闘

中には「悪魔の罠」と呼ばれるミニゲームのような戦闘イベントもあります。ここでは、8×8の囲碁のような盤面で駒を動かし、敵と1対1の戦闘が繰り広げられます。戦闘では基本的にランダムエンカウント制ですが、移動中にも遭遇することがあるため、緊張感を持ってプレイすることが求められます。

船と移動

移動手段としては「ボート」と「プカシップ」があり、これらは水上を移動する際に使用します。ボートは序盤で入手でき、プカシップはゲームの後半で獲得できます。

キャラクター

プレイヤーキャラクター

• - リッキー: 主人公であり、火の貝を持つ少年です。高いVPを誇り、打撃攻撃を得意としますが、魔法は習得しません。
• - クピクピ: 大気の貝を持っており、主に回復系魔法を習得する貝獣です。特技「セーブ」により、任意のタイミングでゲームを保存できます。
• - ポヨン: 水の貝を持ち、攻撃力と魔法を併せ持つキャラクターです。「ランダムワープ」を使い、城や町に移動できます。
• - バブ: 大地の貝を持つ貝獣で、攻撃系魔法を習得します。「エスケープ」を持ち、逃げることが得意です。

評価と関連作品

本作は、ゲーム雑誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」などで高評価を得ており、シルバー殿堂入りを果たしています。続編やゲームブックも発表されており、ゲームとの関連性をもたらしています。特に『大貝獣物語』シリーズが有名です。

様々なキャラクターと独自のゲームシステムで、多くのプレイヤーに愛された『貝獣物語』は、今なおファンの心に残り続けています。

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