貫正義

貫正義：九州電力の異色の会長、そして日本のエネルギー政策を牽引するリーダー

貫正義氏は、1945年福岡県北九州市生まれの日本の実業家です。九州大学経済学部卒業後、1968年に九州電力株式会社に入社しました。同社では、長年にわたり様々な要職を歴任し、2012年には代表取締役会長に就任しました。注目すべきは、九州電力において社長を経験せずに会長に昇格したという異色のキャリアです。

貫氏のキャリアは、九州電力における企画部門での豊富な経験から始まりました。経営企画、経営管理、広報など幅広い分野を担当し、企画部課長、北九州支店八幡営業所長、東京支社副支社長などを歴任しました。その後、理事、執行役員として鹿児島支店長を務めるなど、九州電力における事業運営や地域との連携に深く関与しました。さらに、キューデンインフォコム取締役社長や九州電力の事業開発本部長、情報通信本部長、代表取締役副社長を歴任し、経営のトップへと上り詰めたのです。

九州電力での活躍に加え、貫氏は数々の経済団体や地域社会貢献活動にも積極的に参加しています。福岡県文化団体連合会会長、福岡経済同友会代表幹事などを歴任し、九州経済界において重要な役割を果たしました。また、福岡銀行監査役、ふくおかフィナンシャルグループ監査役、西日本環境エネルギー株式会社取締役など、幅広い企業の経営にも関与しています。さらに、九州大学関連団体や、福岡空港ビルディング株式会社取締役、公益財団法人九州先端科学技術研究所理事長などを務め、九州地域の発展に多大な貢献を果たしました。

近年では、2019年に日本電気協会副会長に就任し、2023年には会長に就任しています。日本電気協会会長としての活動を通して、日本のエネルギー政策や電力業界の将来像に大きく影響を与える存在となっています。

貫氏の活動は、単なる企業経営にとどまらず、九州地域の経済発展や地域社会への貢献、そして日本のエネルギー政策にまで及ぶ幅広いものです。その豊富な経験と実績は、日本の経済界において貴重な存在であることを示しています。

主な職歴

1968年：九州電力株式会社入社
1988年～1994年：九州電力企画部にて、課長、次長などを歴任
1993年：九州電力北九州支店八幡営業所長
1997年：九州電力東京支社副支社長
2000年～2003年：九州電力広報部長
2003年～2007年：九州電力理事、鹿児島支店長
2007年：キューデンインフォコム取締役社長
2007年～2009年：九州電力取締役常務執行役員、事業開発本部長、情報通信本部長
2009年～2012年：九州電力代表取締役副社長
2012年～2018年：九州電力代表取締役会長
2018年：九州電力相談役
2019年：日本電気協会副会長
* 2023年：日本電気協会会長

その他、多数の企業や団体の役職を歴任。

発言と活動

貫氏は、九州経済の活性化や道州制実現に強い関心を示し、積極的な発言を行ってきました。「九州のことは九州で決める」という信念のもと、地域主導による発展を訴えています。また、川内原子力発電所の再稼働問題にも積極的に関与し、安倍晋三首相らとの会談を通して再稼働に向けた努力を続けてきました。

貫正義氏の経歴と活動は、企業経営者としてだけでなく、地域社会への貢献、そして日本のエネルギー政策にまで影響を与えるリーダーとしての姿を示しています。その活動は、今後日本の経済界においても重要な役割を果たし続けるものと期待されています。

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