買い物依存症

買い物依存症とは

買い物依存症（買い物嗜癖）は、行動嗜癖の一種であり、自身にとって不必要な物や既に持っている物を大量に購入してしまう症状を指します。ストレスや心の隙間を埋めるために、衝動的に買い物を繰り返してしまうのが特徴です。

現状の診断基準

現時点では、買い物嗜癖は精神疾患として正式に認められていません。DSM-5（精神疾患の診断・統計マニュアル第5版）やICD-10（国際疾病分類第10版）にも、独立した診断名としては記載されていません。ただし、行動嗜癖の一種として、依存症に準じた扱いや研究が進められています。

原因と症状

買い物依存症の主な原因は、ストレスや孤独感などの心理的な要因です。買い物をすることで一時的に快楽や満足感を得られますが、それは一時的なものであり、根本的な解決にはなりません。むしろ、借金や家庭不和などの問題を引き起こし、さらにストレスを増大させるという悪循環に陥ることがあります。

症状としては、以下のようなものが挙げられます。

必要のない物や同じ物を大量に購入してしまう
買い物をすると高揚感や快感を得られる
買い物を我慢するとイライラしたり、落ち着かなくなる
経済状況を無視して買い物を続けてしまう
買い物によって人間関係や仕事に支障をきたす
買った物を隠したり、嘘をついたりする

女性に多い傾向がありますが、男性もギャンブルや車、骨董品などへの浪費として現れることがあります。主婦のパチンコ依存も同様の問題です。

治療法

買い物依存症の治療には、認知行動療法やパーソン中心／体験過程療法などが用いられます。これらの治療法では、自身の行動パターンや思考を理解し、衝動的な買い物をコントロールするためのスキルを身につけます。また、ストレスの原因を特定し、買い物以外の健康的な対処法を見つけることも重要です。

関連情報

関連作品

買い物依存症をテーマにした作品も存在します。

バラエティ番組:
NHK Eテレ『ねほりんぱほりん』「買い物依存症の女」
ドラマ:
NHK総合『私の中の誰か～買い物依存症の女たち～』
フジテレビ系『嗤う淑女』(2024年夏ドラマ化)
エッセイ:
中村うさぎ『ショッピングの女王』シリーズ
漫画:
野妻まゆみ『深町医院物語(2)』
中村うさぎ原作、森島明子漫画『ショッピングの女王』シリーズ

関連項目

嗜癖
行動嗜癖
依存症
借金依存症
計画的陳腐化
物欲
リボルビング
アイテム課金

外部リンク

強迫的買い物・浪費・借金依存症の匿名自助活動グループ
買い物にはまりやすい人への3つの提案 - ［ストレス］
どうしても買わずにいられないあなたは買い物中毒かも　買い物も度を過ぎたら…中毒！？ - ［メンタルヘルス］
ギャンブル、買物、忘れてはいけない依存の危険 - ［メンタルヘルス］

まとめ

買い物依存症は、誰にでも起こりうる問題です。もし、自分が買い物依存症かもしれないと感じたら、専門家の助けを求めることを検討してください。早期の治療と適切な対処法によって、より健康的な生活を取り戻すことができます。

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