赤坂遊園

赤坂遊園の概要と歴史

赤坂遊園（あかさかゆうえん）は、広島県福山市の赤坂町にあった遊園地で、1972年から1991年まで運営されていました。この遊園地は井笠鉄道が経営しており、周囲の環境を活かした斜面に広がるものでした。

地理と施設

赤坂遊園は、福山市立済美中学校の北西部に広がる傾斜地に位置していました。園内にはさまざまなアトラクションや施設が整備されており、特に子供たちに人気を集めました。園内を巡回する鉄道は訪れる人々に楽しさを提供し、またセスナ195号機も展示され、空への憧れをかき立てました。

この遊園地には小さな動物園や子供向けの遊び場があり、地域の子どもたちにとっては楽しい思い出の場所でした。さらに、斜面を利用した5レーンの流水滑り台やプールも備えられており、特に地元の子供会のイベントや行事で広く活用されました。

特徴的な施設

1971年に廃線となった井笠鉄道の薬師駅は、赤坂遊園内に移築されており、大正時代の建築様式を中心に整備されました。この駅舎は井笠鉄道の資料館として公開されており、訪れる人たちは鉄道の歴史に触れることができました。また、同年10月からは、引退した井笠2号機関車などが動態保存されており、鉄道ファンにも人気のスポットとなっていました。これらの車両は現在、一部が他の場所で静態保存されています。

閉園とその後

赤坂遊園は1991年4月1日に閉園しましたが、その閉園日には特別に無料開放され、多くの人々が最後の思い出作りに訪れました。閉園後の敷地は住宅開発が行われ、「赤坂遊園」分譲地という名称が残されて現在も利用されています。しかし、元の遊園地の姿は消え去り、現在の風景にはかつての施設は一切存在しません。

アクセス

赤坂遊園へは、JR山陽本線の備後赤坂駅から北東方向に徒歩で約10分の距離にあり、広島県道54号や378号を越えた地点に位置していました。また、トモテツバスの赤坂循環線を利用することでもアクセスが可能でした。

結論

赤坂遊園は、福山市の地域社会に貢献し、多くの人々に楽しい思い出を提供した場所でした。閉園から年月が経った現在も、その名残は分譲地の名前として町に息づいています。この遊園地の歴史や記憶は、今では地域の人々によって語り継がれる大切な文化遺産となっています。

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