超電磁マシーン ボルテスV

超電磁マシーン ボルテスV

『超電磁マシーン ボルテスV』は、日本のロボットアニメとして1977年に放送を開始し、全40話からなる作品です。このアニメは、テレビ朝日系列で毎週土曜日に放送され、多くのファンに支持されました。この作品は、東映テレビ事業部が企画し、日本サンライズによって制作され、メインスポンサーは当時のポピー（現・バンダイ）が担当していました。

制作の背景

本作は、前作『超電磁ロボ コン・バトラーV』に引き続き制作され、いわゆる「長浜ロマンロボット3部作」の第2作と位置付けられています。タイトルの「V」はローマ数字で「5」を示し、ロボットの合体をテーマにした作品となっています。監督の長浜忠夫によると、本作は子供たちだけではなく、中高生や大人にも楽しんでもらえる内容を目指しました。そのため、視聴者の広い層に向けたドラマ性が強調されています。

制作過程では、様々な困難が立ちはだかりました。特に、当初の必殺技が剣から銃に変更されるなどの大幅な設定の修正があり、必殺技「天空剣」が新たに追加されました。長浜監督は、父と子の絆を描く壮大な物語を提案し、過去のロボットアニメとは異なる深い物語を作り上げました。

ストーリー概要

物語は、地球から14,000光年離れたボアザン星で展開されます。ボアザン星では貴族による寡占政治が行われ、角の有無が身分を決定づける厳しい社会が描かれています。科学長官ラ・ゴールは、角がないために皇位継承をめぐる争いに敗れ、労奴として捕らえられてしまいます。しかし、彼は仲間と共に反乱を起こし、地球へ逃げ延びます。地球では妻の光代との間に三人の息子をもうけ、彼らと共にボルテスVを建造し、ボアザン帝国の侵略に対抗しようとします。

ボアザン帝国の新たな皇位継承者ズ・ザンバジルによる侵略に対抗するため、剛三兄弟はそれぞれ役割を持ったパイロットとしてボルテスVの合体を果たし、壮絶な戦いに挑むことになります。物語は、勇気と友情、家族の絆をテーマにした感動的な内容へと繋がっていきます。

登場人物

物語には多くの登場人物がいますが、特に注目されるのが剛健一、峰一平、剛大次郎、剛日吉、岡めぐみのボルテスチームです。彼らはボアザンの侵略から地球を守るために過酷な訓練を受け、数々の試練を乗り越えながら成長していきます。

剛健一はチームのリーダーであり、義務感や正義感に溢れる熱血漢。峰一平はロデオチャンピオンで、剛大次郎は巨漢かつ情に厚い性格、一方で剛日吉は年下で臆病なキャラクターですが、持ち味を活かして戦いに挑みます。岡めぐみは忍者の血を引く、芯のある女性で、物語に深みを与える重要なキャラクターです。

商業的反響

アニメ放送当時、本作は商業的には前作を下回る結果となりましたが、各忍者やロボットの玩具は好評であり、ボルテスVの合体機能は特に注目を集めました。ポピニカブランドからはボルトマシンが発売され、コレクターたちの心を掴みました。しかし、低年齢層向けに切り替えた marketing から、初期の収益とは異なる動きが見られるようになりました。

フィリピンでの人気

特にフィリピンでは放送が開始されるとすぐに人気が爆発。他国のロボットアニメはアメリカの作品ばかりだったため、初の日本のロボットアニメとして子供たちに強い影響を与えました。視聴率が58%を記録し、地域の保護者たちからは不安や抗議も寄せられましたが、それでも『ボルテスV』はその後、多くの日本のロボットアニメを引き入れるきっかけとなったのです。

このように、『超電磁マシーン ボルテスV』は単なるアニメではなく、社会的な反応を引き起こし、様々な影響を与えた作品として今も多くの人々に記憶されています。

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