越本隆志

越本 隆志（こしもと たかし）のプロフィール

越本隆志は1971年1月5日に福岡県福岡市で生まれた元プロボクサーで、WBC世界フェザー級王者の称号を持っています。彼は、現役引退後に父親が創設したFukuokaジムの会長を継承し、独自のボクシング界での影響力を発揮しています。越本は日本人男性として最年長の35歳で世界王座を初めて獲得し、その実績は多くのボクサーに鼓舞を与えました。通称「玄海のリュウ」として親しまれています。

幼少期とボクシングの道

生まれてすぐに両親が離婚し、越本は父親である英武の育ての下で成長しました。中学校では野球に打ち込んでいましたが、3年生の時には父親が「福間スポーツジム」を設立。その影響を受け、越本はプロボクサーを目指す道を選びました。高校時代にはアマチュアボクシングに挑戦し、12戦を行い、6勝6敗の成績を収めました。

1992年11月にプロデビュー果たし、初戦でKO勝ちを収めてボクシング界への華々しいスタートを切りました。1994年には全日本新人王決定戦で西軍代表として出場し、勝利をナレーション。これにより全日本新人王の称号を獲得しました。

日本王座獲得と世界への挑戦

1996年には、空位の日本フェザー級王座を争い、玉置厚司選手を相手にTKO勝ちを収め、無敗で日本王者の座に就きました。その後、彼は6度の防衛を成功させて、1999年には世界挑戦の決意を持ち王座を返上しました。

2000年1月30日、彼は26戦目でWBA世界フェザー級王者フレディ・ノーウッドに挑戦しましたが、9回TKO負けとなり、プロ初の敗北を経験しました。この試練は彼のボクシング人生における重要な教訓となり、その後の成長につながりました。

再起と世界王者の獲得

2001年には東洋太平洋王座に挑戦し、ドニー・スラチンに勝利して王座を奪取しました。その後も7度の防衛に成功し、2005年には再び世界挑戦を決意します。2006年1月29日、6年振りに世界挑戦を果たし、WBC世界フェザー級王者池仁珍に挑戦。フルラウンドにわたる激闘の末、2-1の判定勝ちを収め、遂に悲願の世界王者となりました。

この試合において越本は、35歳での世界王座獲得という記録を打ち立てました。この記録は日本男子として最年長の初挑戦におけるものであり、その後も多くのボクサーに影響を与えています。

引退とその後の活動

2006年の初防衛戦では、WBCユース王者ルディ・ロペスに7回TKO負けし、半年後には引退を決意しました。戦績は通算43戦39勝（17KO）2敗2分でした。引退後はFukuokaジムの会長として、父親とともにボクシングの発展に寄与しています。

さらに、2011年には福岡県議会議員選挙に民主党公認で立候補し、地元選挙区での戦いを繰り広げましたが、約3000票差で惜しくも敗れる結果となりました。

越本隆志のボクシング人生は、多くの人々に勇気を与え、千差万別の挑戦を続ける姿が語り継がれています。

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