趙寅成 (野球)

趙 寅成（チョ・インソン）：元プロ野球選手からコーチへ

趙寅成（チョ・インソン）は1975年5月25日生まれの韓国人元プロ野球選手で、主に捕手として知られています。彼のキャリアは1998年に始まり、その後も野球界で多くの成果を上げました。

経歴

LGツインズ時代

1998年、趙はLGツインズの大卒新人としてプロ入りし、茨の道のスタートを切りました。韓国代表としてバンコクで行われたアジア大会野球に出場し、チームを優勝に導いたことが、彼にとって特別な経験となりました。この成功によって、兵役が免除される恩恵を受けました。さらに、彼は2006年のワールド・ベースボール・クラシックにも韓国代表として選出され、その実力を全世界に示すことになりました。

趙寅成は驚異的な肩の強さで知られ、二塁への盗塁を試みる走者を座ったままのスローイングで刺すプレーで多くのファンを魅了しました。そしてその打力も凄まじく、チームの得点源として活動しました。ただ、捕手としてのリードに関しては外角への偏りが指摘され、批判を受けることもありました。

2007年にはフリーエージェント（FA）権を取得し、その行使を決めましたが、結局はLGツインズに残留。2008年はチーム全体が不振に苦しむ中、持ち直すことができず、捕手の座を他の選手に奪われてしまうという厳しいシーズンを過ごしました。特に、同年8月に起きたファンの前での同僚投手との口論は、彼のキャリアに影を落とす出来事として語り継がれています。

しかし、2010年には自己最高の成績を収めることができました。この年、彼は韓国プロ野球史上初めて捕手としてのシーズン100打点以上を達成し、全試合出場を果たすなど、攻撃面で大きな存在感を示しました。また、この年には初めてのゴールデングラブ賞も受賞し、野球選手としての評価が高まりました。

SKワイバーンズ時代

2011年オフ、趙はFA権を行使し、SKワイバーンズと契約を結びました。しかし、チームでは激しいレギュラー争いが待ち受けており、2013年には出場機会が限られている苦しい状況が続きました。

ハンファ・イーグルス時代

2014年にはハンファ・イーグルスに移籍しましたが、2017年は肩を故障し、試合に出場できない期間が続きました。彼は6月にウェーバー公示され、その後、現役を引退しました。

引退後

引退後の趙は、2018年から斗山ベアーズのコーチとして裏方に回り、その後2021年には古巣のLGツインズに転任。2024年からは再び斗山のコーチとして活動する予定です。彼は選手としての経験を基に、若手選手の指導に全力を注いでいるのです。

詳細情報

趙寅成は選手としてのキャリアのみならず、指導者としての道を切り開く姿が、多くの人々に感動を与え続けています。

もう一度検索