足柄茶

足柄茶（あしがらちゃ）

足柄茶は、神奈川県西部の箱根、丹沢山麓一帯で栽培されている日本茶のブランドです。その名は、栽培地域である足柄地域、そして箱根古期外輪山の最高峰である足柄山に由来します。

歴史

足柄茶の歴史は、1923年（大正12年）の関東大震災後の産業復興策として始まったとされています。震災で大きな被害を受けた地域経済を立て直すため、新たな産業として茶の栽培が推奨されました。

第二次世界大戦後には、神奈川県の産業復興計画の一環として、茶の振興がさらに図られました。これにより、足柄茶の栽培地域は拡大し、生産量も増加しました。地域の重要な産業として発展を遂げ、現在に至ります。

お茶の特徴

足柄茶は、「浅蒸し茶」と呼ばれる種類の煎茶です。これは、生茶を約40秒ほど蒸して作る製法で、日本古来の伝統的な煎茶の製法を受け継いでいます。

色と風味

お茶の色は、淡い山吹色をしています。味は、渋みが少なく、まろやかで上品な甘みが特徴です。香りは、清涼感があり、爽やかな印象を与えます。

栽培の特徴

足柄茶の栽培地域は、山間部であるため、日照時間が短いという特徴があります。しかし、この日照時間の短さを逆手に取り、茶葉がゆっくりと成長する時間を確保することで、土壌の養分を十分に吸収させることができるとされています。

土壌

足柄茶は、全窒素量を多く含む土壌で栽培されています。窒素は、茶葉の生育に必要な栄養素であり、豊富な窒素を含む土壌で育つことで、良質な茶葉が育ちます。この土壌の特性が、足柄茶独特の風味を生み出す要因の一つとなっています。

その他

足柄茶は、その品質の高さから、地域ブランドとしても高く評価されています。神奈川県を代表するお茶として、広く親しまれています。

関連項目

* 地域団体商標の一覧

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