足立レイ

足立レイ：等身大ヒューマノイドロボットの詳細

足立レイは、合同会社メカニカルガールが開発を進めている、等身大のヒューマノイドロボットです。正式名称は「HCI3-P0（Humanoid Character Interface 3 Prototype 0）」であり、アニメ風の少女を模した外観と、表情豊かに話したり歌ったりする機能を目指して開発されています。

概要

足立レイの開発は、単なるロボット開発に留まらず、その過程で生まれた技術や成果を広く公開・販売することで、開発資金の確保と知名度向上を図るという戦略的な側面も持ち合わせています。具体的には、音声システムを音声合成ソフトとして提供したり、公式サイトで3Dモデルや立ち絵を公開したりしています。2025年1月1日には、一旦完成を迎えました。

容姿

外見上の特徴として、オレンジ色のショートヘアが目を引きます。これは、「試験機として遠くからでも視認しやすい色」として選ばれました。また、ヘッドセットにはアンテナやライト、排熱口などが備えられています。衣服は、関節部やボディの保護を目的としており、黒のインナー、パンツ、ニーハイソックス、フード付きパーカーとジャケットを組み合わせたような上着、キュロットスカート、手袋、スニーカーなどを着用しています。

スペック

足立レイのスペックは以下の通りです。

身長: 168cm（靴を含めると171cm）
体重: 20kg
最大出力: 2kW/h
CPU: intel Core i7-7567U @3.5GHz
ストレージ: 1TB
メモリ: 32GB
最大連続稼働時間（内蔵電源）: 1時間

これらのスペックは、等身大ロボットとしての高度な機能を実現するためのものです。

開発経緯

開発者の「みさいる」氏は、以前に等身大初音ミクロボット1号機、2号機を制作した経験があります。しかし、その製造方法には多くの手間と時間がかかり、二足歩行機構にも課題が残っていました。そこで、これらの課題を克服し、より効率的な開発を目指して第3世代機体の開発に着手しました。まずテストヘッドから制作を始めたものの、素体では不都合があったため、キャラクター設定が作られ、足立レイが誕生しました。

音声

足立レイの音声は、UTAUによる歌唱音源として2018年6月18日に公開されました。多くの合成音声が人間の音声提供に基づいて作られているのに対し、足立レイは複数のSin波をCSM音声合成で重ね合わせることで、擬似的に人間の声を再現しています。このため、音声提供者が存在しない完全な人工音源であることが大きな特徴です。

2021年10月23日には、A.I.VOICEを用いた話し声音源が発売されました。これは、クラウドファンディングを通じて資金を集め、制作されました。目標金額には届かなかったため、実装された感情スタイルは「喜び」のみとなりました。なお、製品名には「A.I.VOICE」ではなく「レプリボイス」が使用されています。これは、従来のA.I.VOICE製品が人間の声の再現を目的としているのに対し、本製品にはその目的がないためです。

外部リンク

メカニカルガール公式サイト
足立レイ 公式Twitter
メカニカルガール 公式Twitter
* 開発者個人Twitter

足立レイは、等身大ロボット技術の進歩だけでなく、コンテンツとしての魅力も兼ね備えた、今後の展開が期待される存在です。

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