足立陽

足立 陽（あだち よう）

日本の小説家。1978年1月12日、大阪府に生まれる。現在は京都府を活動の拠点としている。

経歴と背景

足立陽は、同志社国際高等学校を卒業後、京都大学総合人間学部へと進み、ここでは芸術学を専攻した。さらに同大学院に進学し、人類学の研究に深く没頭する。大学院でのアカデミックな探求と並行して、特筆すべきはインドへの長期滞在経験である。この異文化環境での生活や観察は、彼の内面に多様な視点をもたらし、後の文学創作における重要な源泉の一つとなった可能性が指摘される。大学院は途中で退学している。

文学への道

創作活動を開始し、その才能が広く認められる契機となったのは、2014年のことである。応募作『島と人類』が、文学界における重要な新人賞の一つである第38回すばる文学賞に選ばれたのである。この受賞により、足立陽は小説家として正式にデビューを果たし、今後の活躍が期待される存在として注目を集めることとなった。

主な著作

すばる文学賞を受賞した中編小説『島と人類』は、加筆・修正を経て、翌年2015年2月に集英社より単行本として刊行された。これが彼の初の単著となる。

また、文学雑誌『すばる』には、受賞作以外にもいくつかの作品が掲載されている。主なものとして、以下の作品が挙げられる。

「この膜の奥」（『すばる』2015年9月号掲載）
「ハイのゆくえ」（『すばる』2016年9月号掲載）
* 「プロミネンス☆ナウ！」（『すばる』2023年7月号掲載）

これらの作品発表を通して、断続的ではあるが、小説家としての活動を続けていることがわかる。彼の作品は、大学で培った学問的な素養や、異文化での経験がどのように昇華されているのかという点でも関心が寄せられている。

現在も京都に在住し、創作活動を継続している足立陽。今後の作品発表が待たれる作家の一人である。

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