跳馬

跳馬（ちょうば）

体操競技における跳馬は、その名の通り跳馬という器具を使用する種目です。演技者が跳馬に手をつき跳躍し、様々な技を披露することが求められます。この種目は男子・女子の競技として行われ、独特のルールと技が発展してきました。

起源と歴史

跳馬の起源は古代ローマにまで遡ります。当時、兵士や若者たちは乗馬の技術向上を目指して木馬での跳躍練習を行っていました。この運動が基になり、両手で木馬をつき離し跳び越す技術が形成されていきました。20世紀前半には、技術の進化が停滞する時期もありましたが、男子有名技の登場が跳馬の発展に寄与しました。その後、女子の演技でも新たな技の流れが生まれ、今では多彩な技が確認できます。

現行の跳馬の形状

2001年以降、国際ルールに基づき、跳馬の形状が見直されました。新しい器具は手前側が低く、真上から見ると独特な丸い形状をしています。これによって、演技者が技を決めやすくなりました。過去、男子と女子で設置方法が異なり技にも差がありましたが、現在では同じ形状の跳馬が使用され、性別による差異は徐々になくなっています。

演技の流れとルール

跳馬は男子・女子共に行われ、団体戦や個人総合戦など様々な競技形式があります。跳馬は設定された135cm（女子は125cm）の高さに置かれた状態で、演技者は助走した後、踏み切りを行い、跳馬を使用して技を披露します。ジャンプ後は、着地しなければなりません。評価は踏み切りから着地までが対象となるため、助走中の動きや一時的な停止は減点にならず気が楽です。

団体戦では1人1回の跳躍ですが、種目別決勝では2回演技を行います。この場合、異なる技を実施しなければならず、同じ技を2回行った場合は減点がされます。

技の種類と採点

跳馬では多くの技があり、主に「切り返し技」、「前転跳び」、「ツカハラ跳び」、「カサマツ跳び」などに分類されます。技の難易度に基づく価値点があり、演技の美しさや完成度を評価する実施点が設けられています。演技の組み合わせに加点がない特異な性格も持ちます。

各種技は多様で、豊かな表現が可能ですが、技術の進化に伴い新たな技も次々と生まれています。特に、ツカハラ跳びやカサマツ跳びは独自のスタイルとして非常に注目されています。

禁止技と最新ルール

2021年に改訂されたルールは男子において重要な変更をもたらしました。実施された技が不適切な場合には0点となることもあります。男女間での技の難度や実施の柔軟性が求められるため、理解と練習が不可欠です。特に危険視される技などは禁止されており、選手の安全確保が大切です。

結論

跳馬はただの体操競技に留まらず、演技者の技量や表現的要素が試される魅力的な種目です。歴史を背景に、新技術の継承と進化が続くことで、その魅力はますます増していくことでしょう。

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