身聖

身聖（しんせい）は、金朝時代に耶律徳寿（やりつとくじゅ）が後契丹を自称し、反乱を起こした際に使用した私年号です。1196年（承安元年）の旧暦10月に建てられました。

歴史的背景

12世紀末、金朝は北方からの圧迫を受けており、国内も不安定な状況でした。このような状況下で、耶律徳寿は信州を拠点に勢力を拡大し、後契丹を称して自立を図りました。その際、自らの政権の正当性を示すために「身聖」という年号を立てたとされています。

『金史』巻94 列伝第32 襄唵によれば、承安元年の10月、阻■（読み不明、人偏に革）が再び反乱を起こし、襄が北京に出兵しました。その際、群牧の契丹人である徳寿や陁鎖（たさ）らが信州を拠点に反乱を起こし、偽って元号を「身聖」と建てました。その勢力は数十万に膨れ上がり、遠方までその名が知れ渡り、人々を震え上がらせました。

年号対照表

身聖：1196年

参考文献

李崇智 『中国歴代年号考 修訂本』(北京：中華書局，2001年1月) ISBN 7101025129
鄧洪波編 『東亜歴史年表』(台北：台湾大学出版中心，2005年3月) ISBN 9860005184

関連項目

* 元号一覧 (中国)

身聖は短期間しか使用されなかったため、歴史資料における記述は限られています。しかし、金朝末期の社会不安や、契丹民族の復興運動の一環として理解することができます。この年号は、動乱の時代における地方勢力の台頭を示す一例と言えるでしょう。

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