辻村みよ子

辻村みよ子について

辻村みよ子（つじむら みよこ）は、1949年7月13日に生まれた日本の法学者であり、特に憲法を専門としています。彼女は一橋大学で法学博士号を取得し、その後、東北大学の名誉教授や明治大学法科大学院のジェンダー法センター長等、数多くの重要な役職を歴任しました。また、弁護士としても活躍しています。

幼少期と教育

東京都に生まれ、理工系大学教授である父と母のもとで育ちながらも、広島県で被爆者の養父母に育てられました。養女であることを知ることなく、被爆二世として平和や憲法に対する志を育みました。広島大学附属高等学校を卒業後、1972年に一橋大学法学部法律学科を卒業しました。その当時、約800人の学生の中で女性はわずか10名だったため、彼女は女子ボート部を立ち上げるなど、積極的に活動していました。

学問の道

大学院に進学後は、1793年憲法やフランス革命期の民衆の憲法思想の研究に取り組みました。1973年にはフランスに短期留学し、指導教官の杉原泰雄のもとで学びました。1978年に一橋大学法学部の助手となりますが、「女に憲法は向かない」との偏見により大学への就職は困難でした。この困難を経て、成城大学教授を務め、後に東北大学で国公立大学法学部初の女性憲法学教授となりました。

社会への貢献

辻村みよ子は、2003年に21世紀COEプログラム「ジェンダー法・政策研究」拠点リーダーを務め、2008年には「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」プログラムの拠点リーダーとしても知られています。また、2012年には内閣府男女共同参画会議の会長を務め、強姦罪の非親告罪化を求める法改正に関する報告書をまとめました。2021年にはジェンダー法政策研究所を設立し、共同代表に就任しました。

受賞歴

彼女の業績は多くの賞からも評価されています。例えば、1990年には第7回渋沢・クローデル賞を受賞し、2014年には澤柳政太郎記念東北大学男女共同参画賞を受賞しました。また、2021年度には男女共同参画社会づくりに対する内閣総理大臣表彰を受けるなど、その活動は広く認められています。

著作活動

著作に関しては、『フランス革命の憲法原理』や『憲法とジェンダー』など、多岐にわたるテーマに取り組んできました。特にジェンダーや人権に関する問題については、権威ある著作を数多く残しています。彼女の著作や研究活動は、法学や社会政策の分野において重要な影響をもたらしています。

まとめ

辻村みよ子は、日本の法学界において重要な役割を担ってきた女性学者であり、偏見に挑戦しながら数々の業績を築いてきました。彼女の活動は、ジェンダー平等や法の理解を深める上で非常に価値があります。今後も彼女の研究や活動から目が離せません。

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