迫畑正巳

迫畑 正巳 (さこはた まさみ)

迫畑正巳は1912年に生まれ、1975年の1月31日に亡くなった日本の野球指導者であり、特にプロ野球監督としての業績が知られています。彼は山口県に生まれ、下関商業高校を卒業した後、明治大学に進学し、捕手として東京六大学リーグで活躍しました。大学卒業後は同大学野球部の助監督として指導者の道を歩み始めました。

野球監督としてのキャリア

1956年、迫畑は大洋ホエールズの監督に就任しました。彼が指導を開始した時、チームは前々年の96敗、前年の99敗という深刻な成績に苦しんでおり、まさに体制の立て直しが必要な時期でした。そこで、彼は明治大学出身の選手たちを多くチームに迎え入れることを決意し、「明大五人衆」として知られる秋山登、土井淳、岩岡保宏、黒木弘重、沖山光利が加わります。

しかし、チームは期待に反して1956年シーズンも最下位に終わり、1957年と1958年も連続して低迷します。結局、彼が監督を務めた3年間は全て最下位という厳しい結果となり、チームはその後も5年連続での最下位に陥ります。この状況は、迫畑にとって大きな試練であり、結局彼は1958年に監督を辞任せざるを得ませんでした。

人格と指導スタイル

成績は芳しくなかったものの、迫畑は選手たちへの深い理解と共感を持つ監督として評価されました。彼は特に明治大学出身の選手たちを信じて起用し続け、1960年に大洋が日本一になるための基盤を築く役割を果たしました。加えて、彼が指導した選手たちは、その後のキャリアで躍進することが多かったと言われています。特に、1957年の7月7日、読売ジャイアンツ戦で権藤正利が自己の連敗を28で止めた際には、『自分のことのように嬉しい』と語ったエピソードが有名です。これは、彼の人柄の良さを示すものです。

しかし、その優れた人格が時には勝負師としての厳しさを欠く原因となったとも言われ、当時の新聞にはそのような評価が記されていました。

晩年と影響

監督を辞任後、迫畑は日立製作所の監督を務め、選手育成やチーム運営に貢献しました。そして、1975年の1月31日にこの世を去りました。彼の遺した業績は、成果としての数字だけではなく、その指導理念や選手との関係性においても後の世代に影響を与えています。彼のキャリアを通じて、日本の野球界には多くの明治大学出身の選手たちが参加し、彼の指導力がどれほど重要であったかを物語っています。

背番号

彼は1956年から1958年まで『30』の背番号を背負いました。

関連項目

• - 山口県出身の人物一覧
• - 明治大学の人物一覧
• - 横浜DeNAベイスターズの選手一覧

迫畑正巳はその成果以上に後世に多くの教訓を残した指導者であり、プロ野球界での彼の足跡は今もなお語り継がれています。

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