迷探偵記者羽鳥雄太郎と駆け出し女刑事シリーズ

『迷探偵記者羽鳥雄太郎と駆け出し女刑事シリーズ』について

『迷探偵記者羽鳥雄太郎と駆け出し女刑事シリーズ』は、1985年から1987年にかけてテレビ朝日系の「土曜ワイド劇場」で放送された、全4回のテレビドラマシリーズです。主演は、名優・田中邦衛が務めました。

あらすじ

物語の主人公は、東都新聞社の遊軍記者である羽鳥雄太郎と、警視庁の駆け出し女刑事・鶴岡紀子の二人。ひょんなことから知り合った二人は、まるで凸凹コンビのような掛け合いを繰り広げながら、各地で発生する殺人事件の真相に迫ります。飛騨高山、鳥羽、別府、山陰湯村と舞台を移しながら、それぞれの土地で起こる難事件を、持ち前の推理力と迷コンビネーションで解決していくのが見どころです。

また、羽鳥の上司である東都新聞社の編集長・野沢竹五郎もレギュラー出演し、物語に深みを与えています。

このシリーズの特徴として、各話のサブタイトルが「○○の△△に□□の◇◇を見た！」という形式になっている点が挙げられます（第4作を除く）。この独特なサブタイトルも、視聴者の興味を惹きつけました。

登場人物

レギュラー

羽鳥雄太郎
演 - 田中邦衛
東都新聞社の遊軍記者。飄々とした性格だが、鋭い洞察力を持つ。鶴岡紀子とは旧知の仲。

鶴岡紀子
演 - 中原理恵
警視庁の駆け出し女刑事で、階級は警部補。正義感が強く、猪突猛進な一面も。羽鳥とは良いコンビ。

野沢竹五郎
演 - 平幹二朗
東都新聞社の編集長。羽鳥の才能を認め、彼をサポートする。時には厳しく、時には温かく二人を見守る。

ゲスト

各話に登場するゲストも、物語を彩る重要な要素です。以下に、各話の主なゲスト出演者を記載します。

第1作『飛騨高山に女の幽霊を見た!』（1985年）
桜井次郎（ソフト会社「スペース」社員） - 本田博太郎
依田光子（依田の長女・紀子の大学の後輩） - 比企理恵
依田圭造（三星物産 専務） - 近藤洋介

第2作『鳥羽の海に花嫁の死体を見た!』（1986年）
村中恒夫（まつの養子・紀子と同じ施設の出身） - 三浦浩一
規子（村中恒夫の婚約者） - 山本郁子
村中まつ（資産家） - 丹阿弥谷津子

第3作『別府温泉の湯けむりに女の死体を見た!』（1987年）
ユキエ（紀子のクッキングスクール仲間） - 田中美佐子
アキラ（タクシードライバー） - 布施博
玲子（紀子のクッキングスクール仲間） - 小田かおる
友香（紀子のクッキングスクール仲間） - 小川乃り子

第4作『山陰の秘湯湯村温泉に殺意が走る!』（1987年）
アヤコ（滝川の姉・芸妓「あやめ」） - 島村佳江
滝川（中平宝石 秘書） - 田中隆三
ナオミ（アヤコの後輩の芸妓） - 相築彰子

スタッフ

脚本 - 宮川一郎（第1作・第2作）、高橋正康（第3作・第4作）
音楽 - 大野雄二
監督 - 吉田啓一郎（第1作・第3作）、山本迪夫（第2作）、橋塚慎一（第4作）
制作 - テレビ朝日、仕事、俳優座映画放送（第1作のみ）

備考

本作は、同じく土曜ワイド劇場で放送されていた『幽霊シリーズ』の後番組として制作されました。
撮影はフィルムで行われ、当時の映像の質感が楽しめます。
中原理恵の髪型が、第1作のショートカットから回を重ねるごとにロングヘアへと変化していくのも、見どころの一つです。
第3作では、ゲスト出演した小田かおるが、別府の露天風呂で泥まみれの遺体となって発見されるという衝撃的なシーンを演じました。このシーンが原因で、第3作は再放送される機会が少ないようです。
田中邦衛と平幹二朗は、本作と同じ制作会社のドラマ『はぐれ刑事』でも共演しており、こちらも見逃せません。


『迷探偵記者羽鳥雄太郎と駆け出し女刑事シリーズ』は、コミカルな掛け合いと本格的なミステリーが融合した、見応えのあるドラマシリーズです。ぜひ、一度ご覧になってみてください。

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