追憶の彼方に〜メモリー・オールモスト・フル

アルバム概要

ポール・マッカートニーのアルバム『追憶の彼方に〜メモリー・オールモスト・フル』は2007年にリリースされ、全英で5位、全米で3位を記録しました。この作品は、マッカートニーが長年在籍していたEMIを離れ、新たに設立されたレーベル「ヒア・ミュージック」からの初めてのリリースとなっています。

発売前にインターネット上で流出してしまうなど、リリース前から注目を集めたこのアルバムは、2008年5月18日には新聞『The Mail on Sunday』に無料で付属する形でも話題になりました。実際、ポール・マッカートニー自身もこのアルバムに対して独特な関心を持っており、特にそのタイトルに関しては多くの憶測が飛び交っていました。

タイトルの謎

アルバムのタイトル、「メモリー・オールモスト・フル」は、ポールの故妻リンダ・マッカートニーへの捧げ物ではないかという噂が流れ、当時の自身のプライベート問題も相まって強い関心を持たれました。タイトルについて問いかけられたポールは、最初はその意図を明らかにせず「ミステリーのままにしておくことも大事だ」と述べましたが、後に「アナグラムになっていることを聞いた時、驚いた。意図して作ったものじゃない」と語っています。

収録曲

アルバムには、ポール・マッカートニーが全ての曲の作詞・作曲を手がけたオリジナルの楽曲が収録されています。具体的な収録曲は以下のとおりです：

• - ダンス・トゥナイト (Dance Tonight)
• - エヴァー・プレゼント・パスト (Ever Present Past)
• - シー・ユア・サンシャイン (See Your Sunshine)
• - オンリー・ママ・ノウズ (Only Mama Knows)
• - ユー・テル・ミー (You Tell Me)
• - ミスター・ベラミー (Mr. Bellamy)
• - グラティチュード (Gratitude)
• - ヴィンテージ・クローズ (Vintage Clothes)
• - ザット・ワズ・ミー (That Was Me)
• - フィート・イン・ザ・クラウズ (Feet in the Clouds)
• - ハウス・オブ・ワックス (House of Wax)
• - エンド・オブ・ジ・エンド (The End of the End)
• - ノド・ユア・ヘッド (Nod Your Head)

また、日本盤にはボーナス・トラックとして「ホワイ・ソー・ブルー」(Why So Blue)が収録されています。

デラックス・エディション

このアルバムのデラックス・エディションもリリースされており、こちらにはボーナス・トラックが3曲加えられ、さらにポールのインタビューも約25分収録されています。CD/DVDのデラックス・エディションには、以下のようなコンテンツも含まれています。

• - ライブ映像: 「Drive My Car」や「Dance Tonight」などのライブパフォーマンスが収められています。
• - ビデオクリップ: 「Dance Tonight」と「Ever Present Past」の映像も収録。

このように、ポール・マッカートニーの『記憶のほとり』は、彼の音楽キャリアにおける重要な一歩を示すアルバムであり、リリース以来、多くのファンに愛され続けています。彼の感情や思いが詰まったこの作品は、聴く者にとって特別な体験を提供してくれることでしょう。

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