連合・五党協議会

連合・五党協議会（れんごう・ごとうきょうぎかい）

連合・五党協議会は、1994年に発足し、兵庫県における非自民・非共産勢力の選挙協力を整えることを目的とした枠組みを指します。主に連合兵庫が推進したこの協議会は、当初参加した政党の中には日本社会党や民社党、民主改革連合、公明党、新生党、日本新党がありました。これは前年に細川内閣が誕生したことを受けて、地域の選挙において中央政界とは異なる形式での協力を模索する動きの一環でした。

概要と設立の背景

1994年9月、連合兵庫の会長であった石井亮一の指導のもとに設立されました。その目的は、特に尼崎市長選挙で自民党から推薦を受ける現職候補に対抗することでした。この時、兵庫の選挙事情は変化しつつあり、非自民・非共産の枠組みで選挙を行うことの必要性が高まっていました。

設立当初は協力的な姿勢を示していたものの、中央では社会党が新党さきがけ、自由民主党とともに村山内閣を樹立しており、中央との対立が顕著に現れました。首長選や統一地方選では相乗りが進み、比較的順調だったものの、党本部や有権者からの批判は日増しに高まりました。

歴史的な経過

1994年12月、日本社会党以外の参加政党が新進党を設立し、民主改革連合は単独政党として活動を開始しました。その後1995年には阪神大震災が発生し、政局への影響が懸念されたため、新党結成の動きが制約される状況になりました。

特に、1998年以降は新進党の分党や民主党の結成などが続き、五党協は定期的にメンバーの変動がありました。1999年には公明党が自公連立に参加、これにより中央とのねじれも再び発生しました。この時期、五党協は神戸空港推進に取り組む一方で、地域住民から多くの反発を受けることもありました。

2001年の選挙においても、連合兵庫が支援候補を統一できず、協力体制が徐々に盤石ではなくなっていく様子が見受けられました。2003年には公明党が連立を離脱し、民主党が中心となり選挙活動を展開するようになりました。特にこの年の衆院選では、民主党が他の参加政党との協力を求めていく中で、五党協は事実上の形を失っていきました。

終焉とその後

2007年の県議会選挙を最後に五党協としての活動は名実ともに終焉を迎えました。その後、首長選挙には今でも相乗りの形が残りますが、地域政治における連合兵庫の役割は大きく変わりつつあります。

こうした一連の流れの中、小選挙区制度の導入などが影響し、政治の世界での連携や協力の在り方も変貌を遂げていく中で、連合・五党協議会はその歴史に幕を閉じることとなりました。

もう一度検索