連邦軍出動指揮司令部

連邦軍出動指揮司令部の概要

連邦軍出動指揮司令部（Einsatzführungskommando der Bundeswehr、通称EinsFüKdoBw）は、ドイツ連邦軍の中核を成す指揮機関であり、軍団レベルの組織である。この機関は、2001年に設立され、ドイツ国防省の指揮下で国外での軍事作戦に関する計画と指揮を行っている。司令部はポツダム市のゲルトウに所在するヘニング・フォン・トレスコウ兵営に設置されている。

設立の背景

連邦軍出動指揮司令部は、当時ゲルトウに位置していた第4軍団の解体に伴い、新たに設立されたものである。設立以来、国外での紛争や作戦に対してドイツ連邦軍が派遣される全ての部隊に責任を持っている。このため、ポツダム＝ゲルトウの司令部から常に指揮命令が発信され、適切な対応をするための計画が整えられる。

任務の範囲

連邦軍出動指揮司令部は陸軍、海軍、空軍などさまざまな軍種の指揮系統において中堅的な役割を果たし、各種作戦における指揮を行う。特に、欧州連合の軍事活動に関しては、戦略本部をゲルトウに置き、指揮を統一している。これは2006年に実施されたEUFOR RD Congo作戦において顕著に表れた。

指揮構造

連邦政府は連邦軍の指揮構造を三段階に分けている。最初の段階は戦略級の指揮で、通常は連邦国防大臣が、その下には連邦軍総監が位置する。次に、作戦級の指揮が連邦軍出動指揮司令部により実施され、詳細な運用計画は本司令部のもとで進められる。最後に、戦術級の指揮については、各出動部隊の司令部が通常の活動を遂行するが、国際的な活動においても柔軟に対応している。

国外任務の実績

連邦軍出動指揮司令部は、これまでに多くの国外任務を遂行してきた。以下は、過去および現在の主要な任務の一部である。

終了済み任務

• - マケドニア: フォックス任務部隊 (TFF) やアライド・ハーモニー作戦など、多様な任務を展開。
• - クウェート: 不朽の自由作戦 (OEF) において、自軍と住民を守るため派遣。
• - コンゴ民主共和国: 欧州連合部隊による選挙保護活動を実施。

現在進行中の任務

• - ボスニア・ヘルツェゴビナ: 欧州連合部隊による各種任務。
• - コソボ: コソボ治安維持部隊 (KFOR) において保護任務を実行中。
• - アフガニスタン: ISAFとしての国際平和維持活動。

内部組織と運用

司令部は多国籍形式を採用し、最高幹部として司令官、副司令官、研究長から構成される。各部は特定の機能に基づいて分けられ、例えば人事、通信、運用、兵站などがある。これらの部は円滑な指揮と統合軍の運用を支援する役割を果たしている。各部門はアルファベットと数字の略称で識別され、協力的な作業が行われている。

総じて、連邦軍出動指揮司令部はその役割を通じて、国内外の安全保障に貢献していることが明らかである。

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