週刊ブックレビュー

週刊ブックレビュー

『週刊ブックレビュー』は、日本の公共放送NHKが1991年4月7日から2012年3月17日までの21年間にわたり放送していた書評番組です。この番組は、週刊誌のような体裁を持ち、毎週土曜日に放送されました。最初はNHK衛星第2テレビ（BS2）で放送され、後にはデジタル衛星ハイビジョン（BShi）やNHKワールド・プレミアムでも視聴可能でした。

放送形式と内容

本番組では、毎回3人のゲスト書評者が参加し、それぞれが3冊の書籍を推薦。その中で特にお勧めの1冊については、朗読を交えながら詳細な説明が行われます。評価や感想を交わす合評も行われ、視聴者にとって新たな読書の楽しみに繋がりました。また、番組の後半には特集コーナーがあり、著名な作家を招いてインタビューしたり、作品にまつわるエピソードを語るコーナーも設けられました。特集の中には、時にゲストの書斎や仕事場でのインタビューも含まれ、著者の創作の背景を垣間見ることもできました。さらに、書籍の人気ランキングを紹介する「ベストセラーレビュー」も行われ、視聴者の日常に密着した書評を提供しました。

歴史と最後の放送

長年にわたり司会を務めた児玉清の降板は番組にとって大きな出来事でした。彼の降板を受け、2012年3月に954号をもって番組は終了しました。この21年間で、約2万冊の書籍が紹介され、総勢4500人以上のゲストが出演するという大規模な活動を展開しました。卒業制作として行われた最終回では、当時の司会者やアシスタントによる鼎談が行われ、感動的な幕を閉じました。

歴代司会者

番組は様々な文化人や著名人が週替わりで司会を担当しました。初期の司会者には如月小春や山崎哲が名を連ね、後には児玉清が大きな役割を果たしました。また、女優や作家、演出家など、多様な職業の方々が番組を盛り上げました。

特別企画

特に人気を博した企画のひとつに、「あなたを眠らせないミステリー」がありました。このコーナーでは、ミステリー文芸評論家が選んだ本が野球の打順になぞらえて紹介されるというユニークな形式が採用されました。この企画は多くのファンに支持され、書籍の新たな読書方法を提供しました。

ハイブリッドな魅力

『週刊ブックレビュー』は、単なる書評番組にとどまらず、視聴者が本を購入するきっかけを提供し、著者と読者を結ぶ架け橋となりました。特製の番組構成と共に、書籍の魅力を引き出し、新たな読書文化を形成する役割を果たしました。放送終了後も、2013年からは『ひるまえほっと』の中で「中江有里のブックレビュー」として新たな形で書評を続けています。

このように、『週刊ブックレビュー』は国内外の書籍を通じて、多くの視聴者に愛されてきた名番組でした。

もう一度検索