遊

山下智久のソロ活動における重要な作品の一つであるミニアルバム『遊』は、2014年8月20日にワーナーミュージック・ジャパンよりリリースされました。彼の前作アルバムから約1年ぶり、そして自身初となるミニアルバムということもあり、大きな話題を集めました。

この作品の特徴は何と言っても、全曲がダンスミュージックで構成されているという点です。それまでの山下智久のイメージを覆す、新たな一面を提示した意欲作と言えるでしょう。これまでバラードやポップスなどを中心に活動してきた彼が、ダンスミュージックという新しいジャンルに果敢に挑戦したことは、ファンにとっても大きな驚きであり、同時に大きな魅力となったはずです。

『遊』は通常盤と山下智久SHOP限定盤の2形態で発売され、どちらも完全生産限定商品としてリリースされました。通常盤はデジパック仕様という、所有する喜びを高める工夫が凝らされています。一方、山下智久SHOP限定盤はさらに豪華な仕様となっており、「遊」オリジナルTシャツが付属した豪華BOX仕様で販売されました。この限定盤は、熱心なファンにとってはまさに垂涎の的だったことでしょう。

楽曲についても注目に値します。リードトラックである「HELLO」は、秦基博が作詞、BACH LOGIC、TAKUYA HARADA、BASIMが作曲を手掛けた楽曲で、アルバム全体の雰囲気を象徴するような、洗練されたダンスナンバーに仕上がっています。その後、ベストアルバム『YAMA-P』にも収録され、多くのファンに愛される楽曲となりました。

その他にも、[STY]]、R. Wolf、渋谷慶一郎、中田ヤスタカ]、山本領平、HIROといった豪華アーティスト陣が参加。それぞれのアーティストの個性が光る、バラエティ豊かな楽曲が収録されています。例えば、[中田ヤスタカ]が作曲・編曲を手掛けた「Back to the dance floor」は、[[中田ヤスタカ独特のテクノサウンドが印象的な、疾走感あふれる一曲です。また、渋谷慶一郎作曲・編曲の「Moon Disco」は、実験的な要素を取り入れた、山下智久自身の作詞による楽曲です。

これらの楽曲は、山下智久の音楽的な幅広さを示すものであり、彼のアーティストとしての成長を強く感じさせるものとなっています。ダンスミュージックという枠組みの中で、多様な表現に挑戦し、見事にその魅力を表現している点は、高く評価されるべきでしょう。『遊』は、山下智久の新たな魅力を発見できる、まさに「遊び心」に満ちた一枚と言えるのではないでしょうか。

収録楽曲は以下の通りです。

HELLO (作詞：秦基博、作曲：BACH LOGIC・TAKUYA HARADA・BASIM、編曲：BACH LOGIC)
PARTY'S ON (作詞：STY、作曲：STY・Dainel Martin・Corey Bush・Brandon Moreno、編曲：Dainel Martin)
Mysterious (作詞：R. Wolf、作曲：Madd Kwan・Steven Lee・Drew Ryan Scott、編曲：Madd Kwan)
Moon Disco (作詞：山下智久、作曲・編曲：渋谷慶一郎)
Back to the dance floor (作詞・作曲・編曲：[中田ヤスタカ])
Dress Code: (作詞：山本領平、作曲・編曲：Shinichi Osawa)
* LET IT GO (作詞：HIRO、作曲：Enric Smart・Stijn Versteeg・Jonny Rose、編曲：Jonny Rose・Maozon)

『遊』は、山下智久の音楽史において、重要な転換点となった作品と言えるでしょう。ダンスミュージックという新しい領域への挑戦は、彼の音楽的な可能性を広げ、今後の活動にも大きな影響を与えたはずです。

もう一度検索