遊☆戯☆王デュエルモンスターズII 闇界決闘記

『遊☆戯☆王デュエルモンスターズII 闇界決闘記』は、1999年 7月8日にコナミから発売されたゲームボーイカラー用対戦型カードバトルゲームです。初代ゲームボーイでもプレイ可能な両対応ソフトとしてリリースされました。

トレーディングカードゲーム『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲームデュエルモンスターズ』を題材としたゲームソフトの第2作であり、ゲームボーイカラーに対応したことで、より鮮やかな画面と豊富なカードプールを実現しています。前作の365枚から720枚へとほぼ倍増したカードは、戦略の幅を大きく広げました。前作との通信機能も搭載されており、特定のカード同士を交換することで発生する「通信融合」は、新たなカードを生み出す要素として人気を博しました。

ゲーム内容

前作からの変更点

本作では、プレイヤー自身のパラメーターとしてデッキキャパシティとデュエリストレベルが導入されました。カードにもカードレベルが設けられ、デュエリストレベルに応じて使用できるカードが制限されるようになり、ゲーム序盤から強力なカードを無制限に使用することができなくなりました。デッキ構築には戦略性が求められるようになり、ゲームバランスの調整に貢献しています。

融合のバリエーションが増加し、融合召喚後にもモンスターの召喚が可能になるなど、より複雑な戦略を構築できるようになりました。魔法カードは1ターンに何枚でも使用可能となり、毎ターン手札が5枚になるようにドローされるようになったため、スピーディーなデュエル展開が楽しめるようになりました。

罠カードが新たに登場しましたが、罠カードは発動しなくても自分のターンになると消滅してしまうという特徴がありました。

OCGカードに記載されているパスワードを入力することで、ゲーム内で該当のカードを入手できるシステムが導入されました。これにより、実際のカードゲームとの連動が強化され、コレクション要素がさらに高まりました。

儀式モンスターも登場し、儀式魔法カードごとに指定されたモンスターをフィールドに揃えることで特殊召喚が可能になりました。しかし、儀式魔法カードは一度使用すると、召喚の成否に関わらず消滅してしまうというリスクがありました。

さらに、本作オリジナルの要素として「召喚魔族」というジャンケンのような属性システムが導入されました。モンスターは物質系と魔法系に分類され、それぞれに優劣関係が存在します。攻撃力の高いモンスターでも、属性の相性によっては一方的に破壊されるという、戦略的な要素が加わりました。

召喚魔族の優劣関係

炎魔族 → 森魔族 → 風魔族 → 土魔族 → 雷魔族 → 水魔族 → 炎魔族 → ...
黒魔族 → 白魔族 → 悪魔族 → 幻想魔族 → 黒魔族 → ...

同梱カード

カードには希少度が設定されており、「究極完全態・グレート・モス」と「ホーリー・ナイト・ドラゴン」はシークレットレアカードとして特に人気がありました。その他にも、「火器付機甲鎧」などの強力なカードが同梱されていました。

究極完全態・グレート・モス
ホーリー・ナイト・ドラゴン
火器付機甲鎧
サイバー・ボンテージ
サラマンドラ
シャイン・キャッスル
ハーピィの羽根帚
鎖付きブーメラン
死のデッキ破壊ウイルス
硫酸のたまった落とし穴

攻略本には、「封印されし者の右腕」と「封印されし者の左腕」がそれぞれ同梱されていました。

登場人物

武藤遊戯、城之内克也といった原作おなじみのキャラクターに加え、梶木漁太、海馬瀬人など、人気キャラクターが多数登場します。また、シャーディーやイシズ・イシュタル・ナオミといった、本作オリジナルのキャラクターも登場し、物語を盛り上げました。

スタッフ

オリジナル・キャラクターデザイン、オリジナル・モンスターデザイン：高橋和希
ゲーム・デザイン、ディレクション：山田信洋
* サウンド：神尾憲一

反響

東京ドームでの大規模な大会開催が企画されるなど、大きな期待が寄せられていましたが、イベント当日には予想を大幅に上回る来場者が殺到し、混乱が生じるという事件も発生しました。しかし、ゲーム自体は高い評価を受け、特に本作で登場したオリジナルキャラクターの「イシズ・イシュタル・ナオミ」は、後に原作にも「イシズ・イシュタール」として登場するなど、その影響力の大きさが伺えます。

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