運命を分けたザイル

『運命を分けたザイル』（原題: Touching the Void）は、2003年に公開されたイギリスのサバイバルドキュメンタリー映画です。ケヴィン・マクドナルドが監督を務め、ブレンダン・マッキー、ニコラス・アーロン、オリー・ライアルが出演しています。

映画の概要

本作は、1985年にジョー・シンプソンとサイモン・イェーツがペルーのアンデス山脈、ワイワシュ山脈のシウラ・グランデ西壁の初登頂に成功したものの、その後の下山中に遭遇した危機的な状況を描いています。ジョー・シンプソンが1988年に発表した同名ノンフィクション作品を基に制作されました。

映画は、アンデス山脈の雪山で遭難した二人が生還を果たすまでの壮絶なエピソードを、当事者であるジョー・シンプソンとサイモン・イェーツのインタビューと、俳優による再現映像を交えながら描いています。極限状態における人間の心理、友情、そして生への強い執念が、見る者の心を揺さぶります。

キャスト

ジョー・シンプソン（本人）
サイモン・イェーツ（本人）
リチャード・ホーキング

その他、再現映像には複数の俳優が出演しています。

音楽

音楽はアレックス・ヘフスが作曲しました。サウンドトラックは2003年12月15日にリリースされています。劇中では、登山家二人がトマス・タリスの『スペム・イン・アリウム』のクライマックスに合わせて山頂に到達するシーンが印象的です。また、ジョー・シンプソンが錯乱状態に陥る場面では、彼自身が大嫌いだったボニーMの楽曲「Brown Girl in the Ring」が頭の中で繰り返し流れるという演出が用いられています。

映画の見どころ

極限状態における人間の心理描写
友情と決断のドラマ
アンデス山脈の壮大な風景
* ドキュメンタリーと再現映像の融合

『運命を分けたザイル』は、登山経験の有無に関わらず、人間の極限状態における精神力と、生への執念を描いた感動的な作品として、多くの観客に衝撃を与えました。

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