道路障害作業車

道路障害作業車

道路障害作業車は、陸上自衛隊に配備された特殊な車両であり、主に道路上に障害物を構築するために使用されます。この車両は、3 1/2トンのトラックを基にして設計されており、特にその荷台には各種の工作機械が取り付けられる伸縮式アームが装備されています。

機能とアタッチメント

この車両の特徴として、伸縮式アームの先端にはさまざまな工作機器が選択・換装できるシステムがあります。具体的には、以下の6種類のアタッチメントが使用可能です。

1. 吊り上げクレーン: 重量物を持ち上げたり移動するために使用されます。
2. アースオーガー: 地面に穴を開けるための機械で、特に地雷や設置物のための基礎作りに必要です。
3. コンクリートカッター: コンクリートを切断するための工具で、作業の幅を広げます。
4. チェーンソー: 樹木の伐採やその他の作業に役立ちます。
5. ブレーカー: 石材やコンクリートを砕くために使用され、破壊的な作業を可能にします。
6. タンパー: 地面を叩き固めるために使用され、建設現場での必要な作業を支援します。

これらの機能により、道路障害作業車は、特に地雷の敷設作業や様々な工事作業において非常に多用途な車両です。

災害派遣での活用

特に注目すべきは、2011年に発生した東日本大震災の際に、この車両が大いに活躍したことです。災害派遣の一環として、災害現場では搭載されたアタッチメントを駆使して行方不明者の捜索やがれきの除去作業が行われました。これにより、被災地の復旧を支援し、現場の状況改善に寄与しました。

基本情報

この車両は、その大型でパワフルなスペックを誇ります。以下に主要な諸元を示します。

• - 全長: 7,885mm
• - 全幅: 2,490mm
• - 全高: 3,180mm
• - 全備重量: 10,935kg
• - 最高速度: 90km/h

製造元

道路障害作業車は、アイチコーポレーションが作業部を担当し、いすゞ自動車が車両部を製造しています。二つの企業が協力して開発したこの車両は、各種シーンでの作業において非常に信頼性の高い存在となっています。

登場作品

この車両は、いくつかの作品にも登場しています。たとえば、テレビアニメ『超空自衛隊』では、陸上自衛隊の施設科部隊として第二次世界大戦の時代にタイムスリップして使用されています。また、漫画『日本国召喚』の第38話にも登場し、改修作業に投入される姿が描かれています。

参考文献

• - 自衛隊装備年鑑 2006-2007 P102 朝雲新聞社 ISBN 4-7509-1027-9

関連項目

• - 陸上自衛隊の装備品一覧
• - 3 1/2tトラック - ベース車

このように、道路障害作業車はその多機能性と実用性から、陸上自衛隊の重要な装備品として位置づけられています。

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