達人戦立川立飛杯

達人戦立川立飛杯

達人戦立川立飛杯は、日本将棋連盟が主催し、立飛ホールディングスが特別協賛する将棋の公式棋戦です。2023年に創設され、トヨタS&D西東京が協賛しています。

概要

この棋戦は、満50歳以上の現役棋士のみが参加できるという、他に類を見ないユニークな出場資格を設けています。年齢による出場制限のみを設けた公式棋戦は、将棋界において初の試みです。

過去には「富士通杯達人戦」という非公式戦が存在しましたが、出場条件が異なっていました。

本戦トーナメントは8名で行われ、立川市内の会場で2日間にわたり公開対局として開催されます。優勝者には「達人」の称号が与えられますが、優勝賞金額は非公開です。棋戦名の「立川立飛杯」は、本戦の開催地である立川市に由来しています。

参加資格と対局方式

出場資格

参加資格は、基準日（4月1日）時点で満50歳以上の現役棋士であることです。

対局方式

対局ではチェスクロックを使用し、消費時間を計測します。持ち時間は、予選トーナメントが1時間（秒読み1分）、本戦トーナメントが30分（秒読み30秒）です。

第1回大会（2023年）

2023年4月1日時点で50歳以上の現役棋士54名が参加資格を有していました。内訳は、東京所属が32名、関西所属が18名、そしてシード選手が4名でした。

永世称号保持者・資格者である谷川浩司十七世名人、羽生善治九段、佐藤康光九段、森内俊之九段の4名が本戦シードとして出場しました。

予選は2023年6月から、東京（2ブロック）、大阪（1ブロック）、混合（1ブロック）の4つのブロックに分かれて行われました。

シード選手4名と予選通過者4名の計8名による本戦トーナメントは、2023年11月24日・25日の2日間、「TACHIKAWA STAGE GARDEN」で公開対局として開催されました。

第2回大会（2024年）

第2回大会の本戦シードは、前回の決勝進出者である羽生善治九段と丸山忠久九段、永世称号襲位者の谷川浩司十七世名人、そして永世称号資格保持者のうち席次1位の佐藤康光九段の4名でした。その他の方式は前年とほぼ同様に行われました。

本戦は2024年12月3日・4日に、前年と同じく「TACHIKAWA STAGE GARDEN」で開催されました。

大会中の出来事

第1回大会

福崎文吾九段の不戦敗

福崎文吾九段が予選準決勝で勝利した後、決勝の対局を失念して帰宅してしまい、不戦敗となるという珍しい出来事がありました。

羽生善治九段による一人二役

優勝者である羽生善治九段は、当時日本将棋連盟の会長を務めていたため、表彰式では会長として総評を述べた後、優勝者として再び登壇し、自らを表彰・授与するという異例の事態となりました。

歴代決勝結果

歴代の決勝結果については、対局当時の段位・称号で記録されています。

関連事項

テイケイグループ杯レジェンド戦 - 囲碁における同様の形式の棋戦（ただし、出場資格が一部異なります）。
富士通杯達人戦 - かつて存在した非公式棋戦。

外部リンク

* 達人戦立川立飛杯 - 日本将棋連盟

もう一度検索