達城郡

達城郡（タルソングン、달성군）は、大韓民国大邱広域市に属する郡で、市域の南西部に位置しています。地理的には、南を慶尚南道、東と西を慶尚北道に接しており、周囲を山々に囲まれた自然豊かな地域です。

歴史

かつて達城郡は、現在の大邱広域市域の大部分を占めていました。その名残として、長らく郡庁は郡内ではなく大邱広域市南区大明洞に置かれていましたが、2005年5月25日に郡内の論工邑へ移転しました。

1914年4月1日、郡面併合により、大邱府の一部と玄風郡が合併し、達城郡が誕生しました。当初は16の面で構成されていましたが、その後、大邱府への編入や面同士の合併・分割を経て、現在の行政区域が形成されました。

主な変遷は以下の通りです。

1914年：16面が成立（公山面、解顔面、寿城面、嘉昌面、城北面、達西面、城西面、月背面、花園面、玉浦面、論工面、玄風面、瑜伽面、求智面、多斯面、河浜面）。
1917年：寿城面の一部が大邱府に編入。瑜伽面加川洞が求智面に編入。
1938年：大邱府の拡張に伴い、寿城面、城北面、達西面の一部が大邱府に編入。城北面と達西面の残部はそれぞれ公山面と城西面に編入され、13面となる。
1940年：解顔面が東村面に改称。
1958年：東村面、月背面、城西面、嘉昌面、公山面が大邱市に編入し、8面となる。
1963年：大邱市から一部が返還され、12面となる。
1973年：花園面の一部が月背面に編入。
1979年：月背面が月背邑に昇格。
1980年：城西面が城西邑に昇格。
1981年：大邱直轄市設置に伴い、公山面、城西邑、月背邑が大邱直轄市に編入され、9面となる。
1988年：洞を里に一括改称
1992年：花園面が花園邑に昇格。
1995年：慶尚北道から大邱広域市に移管。花園邑の一部が達西区に編入。
1996年：論工面が論工邑に昇格。
1997年：多斯面が多斯邑に昇格。
2018年：瑜伽面が瑜伽邑に昇格。玉浦面が玉浦邑に昇格。玄風面が玄風邑に昇格。現在は6邑3面となっている

行政

達城郡の行政は、郡庁を中心に運営されています。警察署や消防署も郡内に設置されており、住民の安全を守るための体制が整えられています。

警察: 大邱達城警察署（玄風邑）
消防: 大邱達城消防署（玄風邑）、大邱江西消防署（多斯邑）、多斯119安全センター、梅川119安全センター、大邱寿城消防署（嘉昌119地域隊を含む）

交通

達城郡は、大邱広域市の主要な交通網と接続しており、鉄道と道路の両面で利便性が高い地域です。

鉄道: 大邱都市鉄道1号線（舌化椧谷駅 - 花園駅 - 大谷駅）、大邱都市鉄道2号線（汶陽駅 - 多斯駅 - テシル駅）
大谷駅は達西区に所在しますが、達城郡との境界上に位置しています。
道路:
中部内陸高速道路（玄風ジャンクション）
光州-大邱高速道路（論工サービスエリア、玉浦ジャンクション）
中部内陸高速道路支線（玄風ジャンクション、玄風サービスエリア、達城インターチェンジ、玉浦ジャンクション、花園玉浦インターチェンジ）

名所

達城郡には、自然や歴史を感じられる名所が点在しています。

* 友鹿里（嘉昌面）

脚注

達城郡庁公式サイト（日本語）

達城郡庁公式サイト（韓国語）

このように、達城郡は歴史的な背景と現代的な発展が共存する魅力的な地域です。自然と都市のバランスが取れており、住みやすい環境が整っています。

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