遠藤乾

遠藤 乾（えんどう けん）について

基本情報

遠藤乾（えんどう けん）は、1966年3月27日生まれの日本の政治学者であり、特に国際政治やEU及び安全保障についての研究を専門としています。現在、東京大学大学院法学政治学研究科の教授を務めており、同時に読売・吉野作造賞を受賞した経歴も持つ人物です。

学歴と経歴

東京都出身の遠藤は、桐蔭学園高等学校を卒業し、北海道大学の法学部に進学しました。その後、ベルギーのルーヴァン・カトリック大学で修士課程を修了し、さらには欧州委員会未来工房で専門調査員を務めた経験があります。オックスフォード大学にて政治学の博士号を取得し、1996年からは北海道大学法学部の助手に就任。その後、助教授や公共政策大学院の助教授を経て、2022年には東京大学の教授に就任しました。

更に、彼は国際的な活動も活発で、イタリアの欧州大学院大学でジャン・モネ研究員として、アメリカのハーバード法科大学院でエミール・ノエル研究員としての経験も持っています。台湾の国立政治大学では客員教授を務め、様々な国内外の大学で非常勤講師としても活躍しています。

メディア活動

遠藤は、読売新聞のコラムや毎日新聞の時評フォーラム、外交フォーラムの書評欄などで記事を連載しており、テレビやラジオでのゲストコメンテーターとしても頻繁に登場します。三角山FMでは「遠藤乾のフライデースピーカーズ」という番組を持ち、その中でさまざまな社会問題について議論を交わしています。

学会活動と受賞歴

2010年からは日本政治学会の理事を務め、2012年からは日本国際政治学会の理事となっています。2014年には、著書『統合の終焉―EUの実像と論理』により第15回読売・吉野作造賞を受賞しました。更に、外務省政策評価アドヴァイザリーボードや朝日新聞論壇委員としての役割も担っています。

主な著作

遠藤は多くの著書を執筆しています。

• - 単著には、

- 『The Presidency of the European Commission under Jacques Delors: The Politics of Shared Leadership』（1999年）
- 『統合の終焉――EUの実像と論理』（2013年）
- 『欧州複合危機――苦悶するEU、揺れる世界』（2016年）などがあります。

• - 共同編集には、シリーズ「日本の安全保障」が含まれ、様々な安全保障のテーマを扱った巻があります。

• - さらに、彼の共著や編著も多岐にわたり、国際政治や安全保障に関する幅広い視点を提供しています。特にヨーロッパに関する評価が高く、論文は多くの専門誌に掲載されています。

結び

遠藤乾は、国際政治や欧州連合における重要な研究者の一人であり、彼の活動は日本の政治学界において欠かせない存在であると言えます。彼の著作やメディアでの発言は、国際的な視点からの貴重な洞察を提供しており、今後の日本における政治学の深化に寄与し続けるでしょう。

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