那覇タワー

那覇タワー：国際通りの記憶

那覇タワーは、かつて沖縄県那覇市牧志にそびえ立っていた、高さ82.6mの塔です。1973年の竣工以来、国際通りのランドマークとして、多くの人々に親しまれてきました。タワーは、商業施設や雑居ビルとして利用されていましたが、2008年に閉鎖、2014年には解体され、その姿を消しました。

構造と特徴

那覇タワーは、地下2階から地上19階のタワー棟と、地下2階から地上7階の立体駐車場棟で構成されていました。後に立体駐車場棟はタワー棟と一体化し、「FASHION CITY MAXY」という商業施設として生まれ変わります。この立体駐車場棟は、エレベーターフロアを挟んで二つに分かれており、高低差がありました。そのため、各階への移動には、エレベーターや階段に加え、車の通路を改良したスロープが利用されていました。

歴史

那覇タワーの歴史は、1973年に建築家・金城信吉氏によってタワー棟が竣工したことから始まります。1982年には、駐車場棟が「ファッションシティ・マキシー」としてリニューアルオープンし、沖縄の若者文化を牽引する存在となりました。

しかし、1999年に運営会社である那覇タワー株式会社の親会社、宝観光開発が破産。その後、テナントは営業を継続したものの、2001年には土地・建物が合資会社コンパドールに売却されます。2003年には、ファッションビル「COMD（コムディ）」としてリニューアルオープンしますが、2006年には株式会社ゼファーに所有権が移り、「ゼファー那覇タワー」と改名されます。

2008年7月18日、株式会社ゼファーが民事再生法の適用を申請し経営破綻。同年8月31日をもってテナントは全て営業を終了し、那覇タワーは閉鎖されました。その後、2011年8月22日に株式会社イントランスに所有権が移転、2014年7月2日にはグリーンホテル・ズ コーポーレションへと売却されました。

そして、2014年8月19日、解体工事の開始が発表され、2014年10月から建物の取り壊し作業が始まりました。2015年11月には、完全に姿を消し、その歴史に幕を閉じました。なお、解体工事中に作業員が1人、事故で亡くなるという痛ましい出来事も起きています。

参考文献

那覇タワーマキシー (インターネットアーカイブによる2003年当時の運営会社によるサイト)
* 沖縄の昔の写真を探して(那覇タワー編)

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