郡界川

郡界川（ぐんかいがわ）は、愛知県豊田市下山地区蘭町付近に源を発し、巴川を経て矢作川へと合流する一級河川です。この川は、矢作川水系の2次支川にあたります。

概要

郡界川は、豊田市下山地区の蘭町付近から西へ流れ、その過程で大沼川や立々日木川などの支流を合わせていきます。大沢山を過ぎると、岡崎市岩津町付近で巴川に合流しますが、この区間は豊田市と岡崎市の市境となっています。郡界川という名前は、かつてこの川が現在の豊田市域であった加茂郡と、現在の岡崎市域である額田郡の郡界を流れていたことに由来します。河川の全長は23.7kmです。

歴史と発電所

岡崎市日影町の大日影には、中部電力の岩津発電所が位置しています。この発電所は、中部電力の前身企業の一つである岡崎電灯が1897年（明治30年）に建設したもので、滝の落差を利用した水力発電所です。当時、この発電所によって岡崎方面に電気が供給されるようになり、地域の発展に大きく貢献しました。岩津発電所は、郡界川の豊かな水資源を利用した、歴史的な水力発電施設として知られています。

郡界川は、その名の由来が示すように、地域の境界を流れ、人々の生活と密接に関わってきた川です。現在も農業用水や工業用水、そして発電に利用されており、流域の自然環境と社会を支える重要な役割を果たしています。

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