都市交通審議会

都市交通審議会について

都市交通審議会は、1955年7月19日に日本の運輸省によって設立されました。この審議会は、都市交通の整備に関する提言や方針を決定する重要な機関となりました。設立から約17年間にわたり、様々な答申を通じて都市の交通網の発展に寄与しました。1970年に運輸政策審議会が設立されると、1972年4月まで都市交通審議会の役割は運輸政策審議会に引き継がれ、同会は廃止されました。

主な答申

都市交通審議会からの重要な答申には、以下の内容が含まれています。

第1号答申（1956年）

1956年8月14日付のこの答申は『東京及びその周辺における都市交通に関する第一次答申』として知られています。主な内容は、郊外の民鉄との相互乗り入れを推進することと、営団による地下鉄の一元化方針の見直しに基づき、東京都交通局による地下鉄の整備が決定されたことです。さらに、山手線から外側への路線延伸も提案されました。

第2号答申（1957年）

1957年2月19日には、東京周辺における都市交通に関する法律的措置を扱った第2号答申が出されました。

第3号答申（1958年）

大阪市における都市交通についての第3号答申は、1958年3月28日に発表されました。この答申は、市営交通の整備が遅れている大阪市に対し、私鉄各社による市内中心部への乗り入れ路線の建設を望ましいとする内容でした。その中で、御堂筋線淀屋橋駅への京阪本線の乗り入れや、難波駅への近鉄奈良線の乗り入れが実現しました。

その他の答申

その後も、都市交通審議会は多くの答申を行い、各都市における交通網の整備や改善に貢献しました。例えば、1960年には東京における路面交通の計画についての答申を行い、1963年には大阪市及びその周辺における路面交通の基本計画が策定されました。

また、1968年には東京周辺における高速鉄道網の整備についての中間答申もありました。これにより、地下鉄11号線（半蔵門線）や12号線（大江戸線）の位置づけが明確にされました。

まとめ

都市交通審議会は、都市の交通網の整備と発展において重要な役割を果たしました。設立から廃止に至るまでの期間において、数多くの答申を通じて全国各地の公共交通の構想を具体化しました。都市交通審議会の知見は、現在の交通政策にも影響を及ぼしており、その成果は今なお都市の発展に寄与しています。将来的に、より効率的で利用者に配慮した交通網の整備が求められる中で、過去の審議結果は貴重な参考となるでしょう。

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