都市対抗野球出場チーム一覧

この一覧は、公益財団法人日本野球連盟が主催する歴史ある都市対抗野球大会において、過去に出場経験のある全てのチームを網羅的に記録したものです。第1回大会以降、本大会のグラウンドに立った多様なチームの足跡が、地域別、都市別に整理されています。

本一覧の記述においては、いくつかの重要なルールが設けられています。原則として、各チームは大会に最後に出場した時点での都市名とチーム名で記載されています。ただし、出場の前後でチーム名に変更があった場合は、その旧名称等がかっこ内に付記され、チームの変遷が分かるようになっています。記載されている市町村名は、チームが最後に大会に出場した時点での行政区分に基づいており、その後の市町村合併による名称変更は反映されていません。また、チーム名の後ろのかっこ内に示されている数字は、当該チームの都市対抗野球大会における累計出場回数を示しています。さらに、企業チームとして登録されていたチームが活動を引き継いでクラブチームとなった場合でも、その出場回数は通算されています。

地域別の内訳を見ると、まず北海道地区からは札幌市、函館市、旭川市、小樽市など道内各地のチームが出場しています。たくぎんやNTT北海道、新日本製鐵室蘭、JR北海道硬式野球クラブなどが多くの出場実績を持ち、王子製紙苫小牧やヴィガしらおいなども名を連ねます。

東北地区では、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島の各県からチームが出場。宮城県仙台市からはJR東日本東北やNTT東北、七十七銀行などが長年の歴史を持ち、岩手県釜石市の新日本製鐵釜石や秋田県にかほ市のTDKなども地域を代表する存在です。

北関東地区は茨城県、栃木県、群馬県を対象としており、茨城県日立市の日立製作所や鹿嶋市の日本製鉄鹿島、群馬県太田市のSUBARUなどが常連として知られます。

南関東地区に属する埼玉県と千葉県からは、数多くの強豪が出場。埼玉県からは日本通運やHondaが、千葉県からはJFE東日本や日本製鉄かずさマジックなどが大会を盛り上げてきました。

東京地区は、都市対抗野球の中心地として最も多くのチームが出場しています。JR東日本、熊谷組、東京ガス、NTT東日本、鷺宮製作所、東芝府中、プリンスホテル、セガサミーなど、日本社会人野球を牽引してきたチームが名を連ねています。

西関東地区は神奈川県と山梨県ですが、山梨県からはまだ出場チームがありません。神奈川県からはENEOS、東芝、日産自動車、三菱重工East、三菱ふそう川崎といった全国的な強豪が多数出場し、大会のレベルを高めてきました。

北信越地区では新潟県、富山県、石川県、長野県からチームが出場。新潟県のバイタルネット、富山県の伏木海陸運送、石川県のNTT北陸、長野県の信越硬式野球クラブや三協精機など、地域の社会人野球を支えるチームが名を連ねています。

東海地区は岐阜県、静岡県、愛知県、三重県にまたがり、西濃運輸（岐阜）、大昭和製紙、ヤマハ（静岡）、トヨタ自動車、三菱重工名古屋、Honda鈴鹿（三重）など、日本を代表する企業チームが多数出場し、大会の歴史を彩っています。

近畿地区では、滋賀県、京都府、奈良県、大阪府、兵庫県、和歌山県のチームが出場。日本生命、パナソニック、大阪ガス（大阪）、日本製鉄瀬戸内、三菱重工West（兵庫）、住友金属（和歌山）など、関西圏からも多くの実力チームが参加しています。

中国地区からは鳥取県、岡山県、広島県、山口県のチームが出場。JFE西日本、伯和ビクトリーズ（広島）、クラレ岡山、三菱自動車倉敷オーシャンズ（岡山）、日本製鉄光（山口）など、地域に根差したチームが活躍しています。

四国地区では徳島県、香川県、愛媛県、高知県のチームが出場。JR四国、四国電力（香川）、NTT四国、丸善石油（愛媛）、四国銀行（高知）などが名を連ねます。

そして九州地区からは福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県のチームが出場。JR九州、新日本製鐵八幡（福岡）、三菱重工長崎（長崎）、Honda熊本（熊本）、沖縄電力（沖縄）などが記憶に残る戦いを演じてきました。

この一覧には、第二次世界大戦終結以前に大会が開催されていた満州、朝鮮、台湾といった旧外地のチームも含まれており、満州倶楽部、全京城、台南州団など、当時の社会情勢や野球の広がりを示す貴重な記録となっています。

都市対抗野球出場チーム一覧は、単なるチーム名の羅列ではなく、それぞれの時代背景、企業の歴史、そして地域社会との繋がりを示す、社会人野球の豊かな歴史を物語る資料と言えるでしょう。

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