都市計画協会

公益財団法人都市計画協会：日本の都市計画をリードする歴史ある団体

公益財団法人都市計画協会は、日本の都市計画分野における重要な役割を担う、歴史と実績を誇る団体です。その起源は1917年（大正6年）、後藤新平によって設立された「都市研究会」に遡ります。その後、1939年（昭和14年）に設立された「大日本防空協会」の解散に伴い、その事業と資産を引き継ぎ、1946年（昭和21年）に「財団法人都市計画協会」として正式に発足しました。そして2012年（平成24年）には公益財団法人となりました。

協会は、国や地方自治体、そして都市計画に携わる民間企業・団体、個人会員など、多様な主体から構成されています。会員相互の連携と協働を通して、日本の都市の健全な発展に貢献することを目指しています。

幅広い事業内容：調査研究から国際交流まで

公益財団法人都市計画協会は、多岐にわたる事業を展開することで、日本の都市計画の進歩に貢献しています。主な事業内容は下記の通りです。

1. 調査研究: 都市計画、国土計画、地方計画に関する広範な調査研究を実施しています。近年では、地区計画や開発許可制度の運用に関する調査、市町村合併に伴う都市計画基本構想の策定支援、立地適正化計画策定のための基礎調査、都市計画マスタープランの策定支援など、時代のニーズに応じたきめ細やかな調査研究活動を行っています。これらの活動を通して、政策立案や都市計画の実践に役立つ貴重な情報を提供しています。

2. 情報発信: 都市計画に関する専門的な図書や刊行物の発行、まちづくりに関する情報の提供を行っています。機関誌である「新都市」や、都市計画の実務に携わる人々にとって必携の書である「都市計画ハンドブック」など、質の高い情報を広く社会に発信することで、都市計画への理解を深める活動に貢献しています。

3. セミナー・大会開催: 都市計画に関する大会や講習会、セミナーなどを積極的に開催しています。都市計画全国大会をはじめ、まちづくり事例に関するセミナーや現地視察、そして「世界都市計画の日」日本集会など、多様なイベントを通して、都市計画に関する知識・情報を共有し、関係者間のネットワーク構築を促進しています。

4. 表彰・協力: まちづくりに貢献した個人や団体を表彰する事業や、各種団体行事への協力、そして国際交流活動などにも積極的に取り組んでいます。これらの活動を通して、都市計画分野の発展に貢献するとともに、国際的な視野を持つ人材育成にも力を入れています。

未来への貢献：持続可能な都市づくりに向けて

公益財団法人都市計画協会は、設立以来、日本の都市計画の発展に大きく貢献してきました。これからも、調査研究、情報発信、人材育成といった活動を積極的に展開し、持続可能な都市づくりに貢献していくことが期待されています。多様なステークホルダーとの連携を強化しながら、日本の都市の未来を担う存在として、その役割を果たしていくでしょう。

参考文献

財団法人都市計画協会五十年史, 財団法人都市計画協会, 1996

関連団体

日本都市計画学会
街づくり区画整理協会
再開発コーディネーター協会
* 全国市街地再開発協会

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