都市計画道路大分駅上野丘線

大分駅上野丘線：大分市の新たなランドマーク

大分市中心部を南北に貫く都市計画道路大分駅上野丘線は、JR大分駅南口と都市計画道路庄の原佐野線を繋ぐ、全長444メートル、幅員100メートルの広大な道路です。愛称は『シンボルロード』、『大分いこいの道』として親しまれています。

大分駅南口再開発と道路整備

かつての大分駅は地上駅で、鉄道路線によって南北が分断されていました。北口は早くから発展していましたが、南口は住宅地やJR関連施設などが点在し、市街地形成が遅れていました。1996年度に開始された大分駅の高架化事業に伴い、南口の再開発計画が策定され、その中心としてこの道路が整備されることになったのです。

2012年3月、大分駅の高架化が完了すると同時に、大分駅上野丘線は暫定的に2車線で供用が開始されました。その後、2013年7月にはホルトホール大分が開館し、道路の愛称が『大分いこいの道』として正式に発表されました。

街路計画と防災機能

道路は東西両側に街路を配置し、中央部に広大な中央広場を設ける計画となっています。この中央広場には、北側の芝生広場と南側の広場という2つのイベント広場があり、様々な催し物が開催できるようになっています。北側の芝生広場には、市制施行100周年を記念したモニュメント『100年の樹』も設置されています。これは、大分市の過去100年間の人口を直径に置き換えた金属リングを積み重ねた高さ10メートルの芸術作品です。

防災面も考慮されており、防災用資機材倉庫、耐震性防火水槽、飲用水兼用耐震性貯水槽、公衆トイレなどが整備されています。災害時には仮設マンホールトイレも設置可能で、ホルトホール大分前広場はヘリコプターの緊急着陸にも対応できるようになっています。さらに、広場全体では93戸分の仮設住宅を建設することも可能です。

愛称の選定

当初は『シンボルロード』と呼ばれていましたが、2013年には市民公募により愛称が決定されました。945件もの応募の中から『大分いこいの道』が選ばれ、現在に至っています。

大分市の新たなシンボル

大分駅上野丘線は、単なる道路としてだけでなく、大分市の発展を象徴する新たなランドマークとなっています。駅南口の再開発を促進し、市民の憩いの場を提供する、多機能な都市空間です。防災機能の充実も、安全で安心な街づくりに大きく貢献しています。今後、更なる発展が期待される重要な都市基盤と言えるでしょう。

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