都沢和子

都沢 和子の生涯とオウム真理教内での活動

都沢 和子（みやこざわ かずこ、1965年5月19日生まれ）は、東京都の出身で、オウム真理教の元幹部です。彼女はホーリーネームとして「ウッパラヴァンナー」を名乗り、教団内では重要な地位を占めていました。特に、省庁制が導入された後は「西信徒庁長官」としての役割を持ち、教団の責任役員としても活動していました。

学歴と信仰の道のり

都沢は昭和女子大学短期大学部の英米文学科に入学し、在学中はESS（英語による弁論サークル）に積極的に参加しました。この場で彼女は上祐史浩と出会います。卒業後、住友化学工業に勤務していましたが、恋人の上祐がオウム真理教に入信したことを知り、1987年4月には教団に入信します。6月20日には出家し、その際の出家番号は23でした。

出家後、都沢は名古屋支部長を歴任し、教団の広報活動にも力を入れました。教団の出版物やビデオに登場し、信者の獲得に寄与した彼女は、その姿が教団の象徴の一つとなりました。

教団内での事件と裁判

1996年10月8日、早川公判において、他の信者との関係が問題視され、麻原彰晃から「ポア」の命令を受けることになります。岡崎一明らが麻原に抗議することで、この危機を回避しましたが、彼女は不安定な立場に置かれました。当時、彼女は自らの命を懺悔の対象として麻原に願い出たとされています。上祐もこの状況を容認する意見を述べたことが明らかになっています。

さらに、1995年1月には、教団の医師が逃げ出す事態が起こり、麻原からの指示でその信徒を強制的に連れ戻すための指導を受けた都沢は、監視のため周辺のマンションへ侵入し逮捕されます。5月には赤坂警察署に自首し、後に懲役1年の判決を受けました。名古屋高等裁判所での控訴は棄却され、その刑が確定します。

脱会とその後の生活

裁判の際、都沢は「修行を捨てる気はない」と述べ、自らの信仰を正当化していましたが、最終的には教団を脱会します。脱会後は苫米地英人のカウンセリングを受け、洗脳からの解放を目指しました。彼に対する評価として「先生は密教を超えたグルです」と述べたとも伝えられています。

都沢和子に関連する事件や彼女自身の生きざまは、オウム真理教の活動やその背景を理解するうえで重要な要素となっています。彼女の存在は、教団における信者の心理や教義の影響を浮き彫りにするものです。

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